8日・9日は各地で県高校総体が行われ、多くの競技で夏のインターハイの出場校が決まった。注目したのはバレーボール、10月の春高バレー県大会の勢力図が浮かび上がる大会は、県の頂点をかけ激戦となった。
(リポート)
「男子の決勝は、去年の春高の決勝と同じ顔合わせとなりました。山形中央と山形城北。去年は互いに1・2年生主体のチーム、1つ学年が上がり選手たちがどれだけ成長しているか楽しみです」
第1セット、1月の県新人戦を制した山形城北は、序盤から2年生エースの高さとパワーが炸裂する。
185センチの佐藤純大。
去年の春高県大会で鮮烈デビューを果たした逸材は、さらにスケール感が増していた。上がってくるトスをことごとくポイントにつなげる。
対する、去年の春高王者・総体3連覇を目指す山形中央は…。
昨年度、1年生ながら全国のオレンジコートを経験した2年生エースの郷野魁星(かいせい)は一段と決定力を身につけコートで躍動する。
ライバル校対決は第1セットからデュースに。前に出たのは…。
佐藤純大が見事なバックアタックを決め、山形城北が第1セットを奪う。
総体は3セットマッチ。山形中央は追い込まれるが、そこは経験豊富な試合巧者、得意のブロックで流れを引き寄せる。
パワーが持ち味の3年生ミドルブロッカー・清野泰聖(たいせい)、さらに大会最長身195センチの2年生・阿部弘佑(こうすけ)と、相手をよく見たブロックはこのセットだけで7本!
第2セットは差をつけ山形中央が取り返す。
雌雄を決するファイナルセットは、チームを引っ張る3年生の激しい打ち合いに。
去年から山形城北のエース、今年はキャプテンも担う太田絢斗(あやと)。
山形中央の鈴木俊平は174センチ、スパイカーとしては小柄ながら脅威のジャンプ力でスパイクを打ち込み一歩も引かず、ファイナルセットもデュースにもつれ込む。
最終盤、勝利への思いがわずかに上回ったのは…。
佐藤純大が決めて山形城北がマッチポイント! 最後は3年生・木村悠聖のブロックが決まった。
山形城北が去年の春高の雪辱を果たし、5年ぶりのインターハイ出場を決めた。
(山形城北 2年・佐藤純大選手)
「(Q.今の気持ちは?)とてもうれしい。チーム一丸となって勝ちに向かってアグレッシブにいけたから最後の1点を取り切れた」
(山形城北 3年・太田絢斗キャプテン)
「チーム31人全員が一丸となって取り組み優勝できてすごくうれしい。全国大会に出場するだけでなく勝つチームを目指してきたので、全国でベスト8を目標にして、これからもう一歩レベルアップしたチームを作って頑張っていきたい」
(リポート)
「女子の決勝は4連覇をねらう米沢中央と、初優勝まであと1つ上山明新館の対戦です。ここまで頭1つ抜けた総合力の高さで盤石の戦いの米沢中央に、チャレンジャー明新館がどれだけ粘れるかが大きなポイントになりそうです」
第1セット序盤、次々とシード校を破り勝ち上がってきた上山明新館は、持ち味の「粘りのバレー」を展開。
つないだボールを2年生の古山心結(みゆ)、同じく2年生の坪沼芽里(めいり)が得点につなげる。明新館、いい入りかと思われたが…。
第1シードの米沢中央は流れを渡さない。
去年からのレギュラー・2年生エースの岡崎芽依(めい)が一層鋭さを増したスパイクを決めるなど、大きなリードを奪う。
さらに圧巻だったのはリリーフサーバーで登場した3年生の出塚美桜(みお)。
サーブが武器の米沢中央の中でも際立つその正確性は、まさに職人! ねらったポイントに正確無比なサーブを打ち込み、3連続サービスエースでセットポイント。
25点目も出塚がサーブで崩して米沢中央が第1セットを奪う。
続く、第2セット。
全国を見据え、今大会「断トツで勝つ」が目標の米沢中央は、3年生セッター・杉山由菜を中心に破壊力抜群の攻撃を披露。
米沢中央が終始圧倒し、見事、総体4連覇達成。県の主要大会では12大会連続で県の頂点に立った。
(米沢中央 2年・岡崎芽衣選手)
「緊張もあったが、上がってきたボールは全部決めるという気持ちできょうは思い切りプレーできた。きょう出た細かいミスなどをインターハイまで修正して勝てるように練習を頑張る」
(米沢中央 3年・杉山由菜選手)
「差をつけて勝つことを目標にやってきたので、今年も連覇することができてうれしい。インターハイでは1試合1試合全力を出して少しでも勝てるように頑張ってくる」
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