会合には市内の輪島塗職人や漆器店の経営者、それに市の職員などが参加しました。
11日は七尾市の「和倉温泉」にある老舗旅館の代表を講師に招き復興に向けた取り組みについて学びました。
講演の中で旅館の代表は、「地震で失われた歴史的な町並みを元どおりに修復することは難しい。地域の伝統を生かした新たな観光施設を作ることなどが必要で、新しいビジョンを共有してまちづくりを進めなければならない」と話し、参加した人たちは熱心に話を聞いていました。
発起人の1人で漆器店の代表を務める田谷昂大さんは、「輪島に残って輪島塗を続けたい人は多いです。復興のビジョンをどのように描くのか議論していきたい」と話していました。
有志の会は今後も定期的に会合を開いてまちの復興のあり方や輪島塗の将来について考えるということです。
会合参加の漆塗り職人の思いは
初会合に参加した輪島塗の漆塗り職人の引持翔太さんは、地震で、父から受け継いだ輪島市内の工房を失いました。
引持さんは「地震のあと、壊れた工房を見て言葉を失いました。どうすれば良いのかまったく分かりませんでした」と話していました。
引持さんは現在、金沢市内のアパートに避難し工房から持ち出せた道具を使って、食器や万年筆などの制作を続けています。
引持さんは「小さいころからものを作ることが好きでした。自分の特性を生かして地域に貢献できることがうれしくてこの仕事を続けてきたので、今さら仕事を変えることは考えられないです。ゆくゆくは輪島に戻って新たに工房を構えたいです」と話していました。
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