【パリ=北松円香】世界経済フォーラム(WEF)は12日、男女平等の実現度合いを数値にした「ジェンダー・ギャップ指数」を発表した。日本の順位は調査対象の146カ国中118位で、前年より7位上昇した。政治分野での評価がやや改善した。主要国と比べると管理職に占める女性の少なさなどが目立ち、女性の地位向上は道半ばだ。
WEFの調査は「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野で男女平等の度合いを毎年分析している。完全に実現できている場合は1、まったくできていない場合をゼロとして各分野ごとに指数化し、総合評価のランキングとして発表する。
日本は政治分野の順位が前年の138位から113位に上昇し、総合評価を押し上げた。閣僚のうち4分の1が女性になり、8%にすぎなかった前年調査時点から改善したと指摘した。
経済は120位と前年(123位)とほぼ同水準だった。教育は72位、健康は58位だった。議員や企業管理職の女性比率が低く、似たような職務における男性との賃金格差が大きい点なども依然課題だ。
12日発表の報告書では世界全体の傾向として2023年の調査と比べた男女平等の度合いはほとんど変わっていないと分析し、「現在のデータに基づけば、完全な男女平等の達成には134年かかる」と指摘した。
国別の総合評価トップは昨年に続きアイスランドだった。フィンランド、ノルウェー、スウェーデンといった北欧の国々も引き続き10位内に入った。欧州以外の国ではニュージーランドやナミビア、ニカラグアも上位だった。
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