写真はイメージ=ゲッティ

 福岡県の寺崎雅巳教育長は12日の県議会で、少人数指導や学び直しの教育課程を編成できる「学びの多様化学校」(不登校特例校)を小郡市の県立小郡高校内に設置する方針を明らかにした。同校は県立高校としては全国で初めて2025年春に開校し、不登校を経験した生徒が新たに学べる環境を整備する。

 自民党の松尾統章氏の代表質問に答弁した。寺崎教育長は小郡高校を選んだ理由について「交通の利便性や施設面を考慮した」と説明。25年度は1学級(定員40人)を設置し、良好な対人関係を築くための「ソーシャル・スキル・トレーニング」や自らの将来を考える「キャリア・リサーチ」などを実施する。

 県教委によると、県内の公立中学生の不登校生徒数は約9000人。同校では生徒が登校しやすいよう始業時間を約1時間遅らせ、授業時間も5分短い45分とし、個別指導に必要な教員やスクールカウンセラーを重点的に配置する。

 入試は国語、数学、英語の学力検査の他、面接と作文を実施。不合格となっても他の県立高を受験できるよう25年1月下旬に試験を実施する。【城島勇人】

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