衆議院の憲法審査会で自民党は、緊急時における国会議員の任期延長に関する論点整理を示しました。条文案の作成につなげたい考えですが、会期末を来週に控え、今の国会で改正原案の提出は困難な状況です。
衆議院の憲法審査会では、これまで自民党や公明党、日本維新の会など憲法改正に前向きな会派は条文化を行う起草委員会の設置を求めていますが、立憲民主党と共産党が反対していて議論は平行線をたどっています。
13日の審査会で自民党の中谷筆頭幹事は、大規模災害やテロなどで選挙を行うことが困難となった場合に、国会議員の任期延長を可能にするなど緊急事態への対応に関する論点整理を示しました。
そのうえで、条文案の作成に向けて国会が閉会した後も憲法審査会を開いて議論するよう呼び掛けました。
立憲 逢坂幹事
「国民投票法制の準備もまだできていないのに、起草委員会を作って条文化をしようとか、基本的な条件整備もできていないのに憲法改正っていう、それが目的化している」
立憲民主党の逢坂幹事は「閉会中に審査会を開くことは現実的ではない」と否定的な考えです。
来週以降の開催の見通しは立っておらず、岸田総理が目指す9月の総裁任期満了までの憲法改正は事実上、困難となっています。
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