政府は18日、「国民を詐欺から守るための総合対策」を取りまとめた。詐欺グループに携帯電話を悪用されないように、携帯電話を契約する際に必要な本人確認手続きについて、マイナンバーカード等に搭載されたICチップの読み取りなどを義務づける事を決めた。
総合対策では、SNSやキャッシュレス決済の普及が進む中で、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺が増加し、2023年の詐欺被害額が約1630億円と、前の年から倍増したと指摘。有名人なりすまし詐欺を防ぐためSNS事業者に削除を要請するなど、「被害に遭わせないための対策」を進めるとともに、「犯罪者のツールを奪う」ための対策など、他の対策も進めるとしている。
犯罪者のツールを奪う対策として取り上げられたのが、犯罪グループが携帯電話を悪用できないようにするための、本人確認の強化だ。
総合対策では、インターネットなどを通じた「非対面」で携帯電話の契約をする際には、運転免許証の画像を送信する方法や、保険証など顔写真のない本人確認書類を使う現在の方法は廃止され、原則としてマイナンバーカードによる公的個人認証に一本化する。
また対面で携帯電話や電話転送サービを契約する際には、マイナンバーカードなどに搭載されたICチップの読み取りを本人確認方法として事業者に義務付けるとしている。
偽造した運転免許証や保険証などによる携帯電話の不正契約を防ぐための措置で、政府は今後、ICチップの読み取りアプリの開発を検討するとしている。
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