リニア中央新幹線の着工を認めてこなかった静岡県の川勝平太知事が辞職を表明したことについて、JR東海の丹羽俊介社長は17日の定例会見で、「コメントする立場にない」と繰り返した。川勝知事の辞職表明後、初の会見となる。
川勝知事は職業差別と受け取られかねない発言が問題となったが、辞意表明後の会見では、リニアをめぐる問題が「大きな区切りを迎えた」ことも辞職の理由に挙げた。これらについて、丹羽社長は「コメントする立場にない」と繰り返す一方で、「静岡工区の1日でも早い着工に向け、地域の理解と協力を得られるよう、双方向のコミュニケーションを大切にしていく」と述べた。
川勝知事は大井川の水資源や南アルプスの環境保全を理由に、リニアの静岡工区の着工を認めてこなかった。JR東海は今年3月、当初目標としていた2027年の開業を断念することを発表。早くても34年以降にずれ込む見通しとなっている。(細沢礼輝)
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