津ぎょうざの「100年フード」認定を喜ぶ中井さん=津市の市役所で2024年4月8日、山本直撮影

 「津ぎょうざ」が3月、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を選ぶ文化庁の「100年フード」に認定された。普及に努めてきたNPO法人津ぅ郷育(きょういく)委員会が8日、津市役所に前葉泰幸市長を訪ね、認定を報告した。

 津ぎょうざは1985年ごろ、小学校の給食メニューとして誕生。通常サイズだと焼くのに時間がかかるため、約15センチと大きくした上、火が通りやすいよう油で揚げたのが始まり。もちろん食べ応えも考えてのことだ。今では市内外の35店がメニューに載せている。

長さ15センチもある大ぶりな津ぎょうざと「100年フード」の認定証=津市の市役所で2024年4月8日、山本直撮影

 100年フードは、①江戸時代から続く郷土料理②明治・大正に生み出された食文化③目指せ、100年!――の3部門。県内では2022年度までに①部門で▽石榑茶(いしぐれちゃ)▽伊勢いもとろろ▽梶賀のあぶり、③部門で四日市とんてきが認定されている。

 津ぎょうざはプロジェクトチームを作って津市で初めての認定を目指し、23年度に③部門で望みをかなえた。同時に①部門で鳥羽市の「海の七草粥(かゆ)」も選ばれた。

 今後は100年フードのロゴマークをウェブサイトやSNS、チラシや看板などイベント用物品に使用することなどができる。

津ぎょうざにかぶりつく前葉泰幸・津市長=津市役所で2024年4月8日、山本直撮影

 この日は、津ぅ郷育委員会で「津ぎょうざ小学校長」として活動している中井征喜(まさき)さん(57)ら5人がその発祥にちなんで、小学校の体操服風のユニホーム姿で温かい津ぎょうざを持参。前葉市長が大きな口を開けてかぶりつき、認定を祝った。

 メンバーの一人で市内で「ラーメンいたろう」を経営する森正章さん(56)は「活動が少しずつ花開いている」と感無量の様子。中井さんは「認知度の高いうなぎとぎょうざで津ぅ(ツー)トップを目指したい」と語った。【山本直】

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