太平洋戦争での空襲によって障害を負った人へ一時見舞金を支給する法整備を巡り、超党派の議連が会合を開きました。
すでに14年前から独自で支給している名古屋市長から意見を聞き、成立に向けた調整を行いました。
名古屋市 河村たかし市長
「まず、なんでできないのかとこれが。実際に傷付いた本人たち皆さんに対する補償なんです。愛があるかという問題です。(軍人と)差を付けるというのは驚くべき官尊民卑であって、こんな国はつぶれますよ」
空襲で亡くなった人は40万人、障害を負った人は30万人とも言われていますが、国はこれまで実態調査をしたことはなく、民間の空襲被害者に対して補償をしたことはありません。
議連が作成した法案では国が実態調査を行い、障害を負った人に50万円を支給するとしています。
この法案に対して厚生労働省からは「戦後処理に関する処理はすべて終了したとの従来の方針の大きな転換となる」などの懸念が示されました。
超党派の空襲議連 平沢勝栄会長
「そんなに難しいものじゃないですよ。政治の判断・決断でやろうと思えばできることなんです」
母と弟2人失った河合節子さん
「先の大戦民間空襲被害者、いまだ救済されていません」
同じ時間、国会前では、東京大空襲で母親と弟2人を失った河合さんらが法案の成立を呼び掛けていました。
母と弟2人失った河合節子さん
「民間人の被害者があるということをきちんと歴史に刻み、制度の中にも法律の中にも取り込んでおいて頂かないと次の戦争が起こった時にまた、民間人はいくら死んでも勝手次第よという状態にまたなってしまうんじゃないかと。次の世代の問題だと思っていますので」
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