岡山・香川の頑張っているアマチュアアスリートを応援する「キラキラアスリート」。今回紹介するのは、車いす陸上の豊田響心選手(18・グロップサンセリテWORLD-AC所属)です。
岡山市北区のシティライトスタジアムで5月12日に行われた岡山県障害者スポーツ大会(陸上競技)で、100mのレースに出場した豊田選手は15秒21でフィニッシュ、障害区分と年齢区分で設定された岡山県大会の記録(15秒60)を更新しました。
当日は朝からの雨で豊田選手が乗る「レーサー」が滑りやすくなるコンディション下でのレース。それでも、持ち味の「中間の加速力」を発揮し、大会新記録更新という結果を残したものの、悔しさをにじませた豊田選手。レース後に感想などを聞きました。
(聞き手:OHK岡山放送 西村 和子)
Q:15秒21というタイムでゴール。今回のレースの出来について
(豊田響心選手)
「スタートで何回か、漕ぐとき滑ってしまった。それでタイムを落としてしまったのかなという、悔しい思いがあります」
Q:大会開始前には雨も降り、路面(レーン)に水がたまっていた。やりにくいという部分もあったか?
「そうですね、やっぱり滑ってしまうというのはあります」
Q:レースで使用し、インタビュー時も乗っている「レーサー」。豊田選手自身でカスタマイズなどを行うのか?
「自分でカスタマイズしたり、コーチと話し合いながらカスタマイズするものもあります」
Q:現在、環太平洋大学(岡山市)の大学1年生、学業と両立しての競技をされている
「はい」
Q:普段は、所属先での練習で、松永(仁志)選手らスタッフの皆さんからどんなアドバイスを受けていますか?
「(レーサーの)漕ぎ方であったり、他にも筋力面、技術面とかさまざまなことをコーチから教えてもらっていたりします」
Q:今は、どこを伸ばしたいなど、テーマを持っているか
「筋力アップもそうなんですけど、競技に関する技術面あたりも強化していかなきゃいけないと思います」
Q:一番得意な種目は?
「得意なのは400mが一番いいです」
Q:日本代表クラスの実力を有する豊田選手(ユースでは代表歴あり)。今シーズンの目標タイム、また、これから先、選手としてこうありたいと考えていることは?
「まず、今シーズンはそれぞれ自分の100m・400m・800mそれぞれの自己ベストを更新することを目標にしています。ゆくゆくはパラリンピックでメダルを獲得できるような選手になれたら」
豊田選手は6月6日からスイスで開催された2024 World Para Athletics Grand Prixで100mを含む3種目に出場、400mと800mでは自己ベストを更新し、早くも“有言実行”の活躍を見せました。目標としているのはチームメイトで、同じ競技クラス・T54の生馬知季選手(32)。100mを含む複数種目の日本記録を保持する生馬選手とともに日本パラ陸上競技連盟の2024年度育成強化指定選手に選ばれており、将来は「パラリンピックで金メダルを獲得」という夢を持っています。
いつかは世界で活躍できる選手へ…豊田選手は生まれ育った岡山の地で仲間とともに、夢に向かってレーサーを漕ぎ続けます。
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