北海道で暮らす働くママの1日を追いかける観察ドキュメント「ママドキュ」。子育ても仕事も頑張りながら働くママさんたちのリアルな1日をのぞくと、限られた時間で家事・育児をこなす究極の時短ワザの連続。今回は、ママドキュ特別編。働くパパの1日観察ドキュメント「パパドキュ」です。

 今回の主役札幌市中央区に住むこうたさん42歳。まだまだ手のかかる2歳の女の子を1人で育てています。

 お仕事はカレー屋さん。1からレシピを生み出した、こだわりのスパイスカレーのお店です。

 父1人、子1人。成長し合う2人の生活に密着しました。


 もうすぐ3歳になる娘のひななちゃんが目を覚ましたのは午前7時10分。

 できることが増えていく時期だからこそ、さりげないアシストが欠かせません。

 部屋のあちこちにはパパの手書きの文字が。ひななちゃんに物の名前を教えようとこうたさんが一つ一つ貼ったものです。


 余裕のない朝は、前もって仕込んでおいた食材で時短するのがこうたパパ流。

 子どもが食べたがらない野菜はクッキーの型でくりぬいてかわいくアレンジ。しかも下茹でして冷凍してあるので、朝の茹で時間も短くて済むんです。


 さらに、キャラ弁ならぬキャラおにぎりもひななちゃんを喜ばせる秘策。

 仕事から帰って夜寝る前にせっせと作っているんですって。

 こうたパパのベストバイは貝印ののりパンチ。

 顔のパーツの組み合わせ次第で何通りもの表情が作れるアイディア商品です。面倒なのりの切り抜きもワンプッシュで済むので重宝しているんだとか。

 どれか一つでも食べてくれればとの思いで、品数は多め。

 「栄養が一発でとれるので卵は食べてほしい」とこうたパパ。自分の朝ごはんは端材を集めた残り物。

 娘のひななちゃんと2人きりの暮らしが始まって8ヶ月。こうたさんも日々成長中だといいます。

 こうたさんがひななちゃんのママと離婚したのは2023年10月。子育てへの向き合い方ですれ違い、夫婦で話し合った結果、こうたさんがひななちゃんを育てることになりました。

 保育園に向かう車の中では、ひななちゃんの「ママに会いたい」スイッチが。

 そんなとき、胸が苦しくなるというこうたさん。それでも落ち込んでいる暇はありません。


 9時15分、こうたさんが切り盛りするお店に到着。

 お店の看板メニューは鶏とラム、個性の異なる2種類のルーカレー。そこに添えるトッピングが驚き、なんと15種類から選べるんです。


 他にも、週替わりの野菜のポタージュを添えて、ルーとご飯と混ぜて食べるのがおすすめだという栄養たっぷり独創的なスパイスカレーです。

 「自分が食べたいもの、自分が食べて美味しいものがテーマ」と話すこうたさん。それを突き詰めたらトッピングの数も自然と増えたとのこと。

 趣味のカレー屋めぐりをきっかけに、スパイスを独学で極め、店を出すまでになったんだそうです。


 午後4時40分、食材の買い出し。

 食材にこだわるこうたさんのカレー作りを支えてくれるのが、近所にある老舗の八百屋さん、畠山商店。店の買い出しと家の買い物を同時にして時短します。


 午後5時30分。豪華な夕ごはんと思いきや、これも仕事。実はカレー屋さんの他に韓国料理店も経営しているんです。

 ふだんは従業員に店を任せていますが、夕食を兼ねた視察でお店の様子をチェック。

 「従業員の家族をどこまで守れるか。売り上げ次第だし、不安が大きい」と話すこうたさん。自分の家族はもちろん、従業員の家族にも気を配っていました。


 視察を終え、帰宅したのは午後7時30分。

 どんなに疲れた夜でもこうたさんが大切にしている時間があります。それは寝る前、ひななちゃんと一緒に目一杯、遊ぶ時間です。

 ひななちゃんの笑顔を見れば疲れが飛び、寝る前のおにぎり作りもはかどります。

 「もちろんいい父親だねって言われたいのもあるし、すごいねって言われたくてやってることもある。でも俺しかいないので、あの子には。怒ったりもして、それで泣いちゃったりしちゃうけど、それ以外では幸せでいてほしい」と話すこうたパパ。

 ひななちゃんの笑顔のためにきょうもがんばります。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。