23日、東北地方は梅雨入りしたとみられるが、今シーズンここまでの暑さと水不足によりさまざまな農作物への影響が心配されている。本格的な収穫シーズンを前にブドウ農家を取材した。
県が6月1日にまとめたダム・ため池の貯水率をみると、桝沢ダム(金山町)で40%、水窪ダム(米沢市)で70%など、多くが平年を下回っている。
日本有数のブドウの産地・高畠町で、約30種のブドウを育てている土屋隼さん。
土屋さんの畑は近くの山の川や沢の水が頼りだが、冬の雪不足と、この時期の雨不足が影響し、水が足りない状態となっていて、一部に影響が出ている。
(土屋隼さん)
「これですね。軸が赤くなっている。葉っぱが全然ないので日焼けしてしまっている。雨が降って土が濡れればもうちょっと葉っぱも大きくなるし、力を蓄えられるが、今の状況だと厳しい」
特に苗木や若い木の成長には十分な水量が必要で、土屋さんは毎日畑の様子を見ながら必要な木に水を与えている。
例年ならば必要のない作業に苦労する日々が続く中、23日、仙台管区気象台は東北地方が梅雨入りしたとみられると発表した。
土屋さんは、これからの天候に期待を抱きつつ、不安ものぞかせる。
(土屋隼さん)
「この梅雨が空梅雨で、夏に大雨が降るとブドウが劣化する。そのほうが懸念される。いま降ってほしいですよね」
高畠町によると、土屋さんの畑と同じように山からの水を取水している地域では、畑や水田で作付けの遅れが確認されている。
県は、節水への対応やきめ細かな用水管理を呼びかけている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。