肝炎対策について河野俊嗣知事(右)と意見交換する杉良太郎さん=宮崎県庁で2024年6月25日、下薗和仁撮影
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 肝炎に対する正しい知識の普及とウイルス検査の受検率向上を目指す厚生労働省の啓発事業「知って、肝炎プロジェクト」の特別参与を務める歌手で俳優の杉良太郎さん(79)が25日、宮崎県庁を訪問し、早期発見・早期治療の大切さなどを訴えた。

 県によると、宮崎は肝がんによる人口10万人当たりの75歳未満年齢調整死亡率が、2022年に5・40となり、都道府県別全国ワースト1位だった。そのため同プロジェクトの積極的広報地域になっている。

 この日、河野俊嗣知事を表敬訪問して意見交換した杉さんは「宮崎県には力を入れていただき、肝炎対策も進んでいる。ウイルス性ではないアルコール性や脂肪肝も出てきているので引き続きやっていきたい」と語った。

 河野知事は「検査も含め、運動習慣、アルコール摂取と基本的なことを改めて基礎からやり直さなければいけないと感じた。しっかり対応していきたい」と応じた。

 同省によると、肝炎は早期に発見すれば治りやすいが、自覚症状がないことが多く、気付かないうちに肝硬変や肝がんへ進行するおそれがある。同プロジェクトは2013年度に始まり、歌手やタレントが大使やスペシャルサポーターに就任し、検査の必要性などを全国に伝えている。

 杉さんは報道陣の取材に「まず、検査をして肝臓がどう機能しているか、自分でよく知ること」と強調した。【下薗和仁】

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