福岡市動物園で26日、7月中にミャンマーから受け入れ予定のアジアゾウ4頭が到着するのを前に、報道陣向けにリニューアルしたゾウ舎の見学会があった。群れで生活するゾウにとって快適な環境を目指す「動物福祉」に配慮し、運動場の敷地面積は従来の3倍超となる約3200平方メートルに拡充された。
今回受け入れるゾウは3~22歳の雌3頭と雄1頭。園では飼育経験のない雄のためにゾウ舎を新築するなど大規模工事となり、総工費は約18億8200万円。2020年8月に着工し、23年3月に建物が完成した。
ゾウに負担をかけない工夫が施され、既存の雌ゾウ舎の運動場にはゾウが遊べる水と泥のプールを設置。ミャンマーの山中で暮らしてきたゾウが運動不足にならないよう、園の傾斜を生かした約13メートルの丘を整備した。
雄ゾウ舎の寝室の床はコンクリートではなく砂を敷き詰め、運動場には水浴びできるシャワーを導入。野生のゾウは一日の大半をエサを探して過ごすことから、エサを与える際は飼育員が大小16カ所の穴が開いた壁に置くことで、ゾウが自らエサを探せる仕掛けも作った。【竹林静】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。