北海道東部の別海町で、初夏の訪れを告げるホッカイシマエビ漁が始まりました。

 2023年は猛暑の影響で秋の漁を休まざるを得ない状況に追い込まれていて、これがほぼ1年ぶりの出漁です。


 「漁場に到着し、三角の帆を一斉に出し始めました。風の力を受けて船がゆっくりと進んでいます」(田中うた乃 記者)

 別海町尾岱沼の野付湾ではホッカイシマエビ漁が6月24日に解禁されましたが、天候不順で延期され26日が初日です。白い三角の帆を張った打瀬舟20隻が海に出ました。

 漁は夏と秋の年2回行われますが、2023年は猛暑の影響で卵の状態などに異常がみられたため秋の漁は中止となりました。ほぼ1年ぶりのシマエビ漁です。


 出漁から約1時間。網を上げると、透き通った緑色のエビがかかっていました。

 「去年の秋エビは禁漁してるんで、その分なんぼかでも夏エビ良ければいいと思ってやってきたんで、なんぼか入ってくれてよかったです」(漁師 安達隼人 さん)

 心配されていたエビの状態は良好でした。

 初日の26日は風が強く短時間で漁が終わり、初水揚げは317キロでした。

 前年の3分の1ほどの量で、競りでは高いもので1キロ7250円の値がつきました。


 競りで買い取られたエビはすぐに大釜で塩ゆでされ、鮮やかな赤い色に変わりました。その色と、数多くは取れないという希少価値から「海のルビー」と呼ばれます。

 「やっとですね、初日がもうちょっと量が多かったら良かったと思うんだけど」(マルタ大隅商店 大隅啓年 社長)

 地元では26日、500グラム約5000円で販売され、27日以降は札幌など北海道内各地の市場に出回るということです。

 ホッカイシマエビ漁は7月16日まで続きます。

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