秋の自民党総裁選をめぐり、「ポスト岸田」をにらんだ駆け引きが激しくなっています。

■自民総裁選めぐり「ポスト岸田」駆け引き

30日、石破元幹事長の姿は、地元の鳥取市にありました。
(自民党 石破茂 元幹事長)「我が党に対するご批判というのは厳しい」
地元の県議会議員からは、こんな発言が―。
(自民党の県議会議員)「9月の総裁選挙が近づいておりまして、石破我が県連会長には、何としてでも頑張ってもらわないけんと私自身、個人的にも思っておりますので」
出るのか、出ないのか。
Q.石破さんに頑張っていただきたいとエールがあったが?
(自民党 石破茂 元幹事長)「それは地元はありがたいねってことですよ。国が厳しい状況にあるということをよく踏まえた上で、いつが一番いいかということをよく考えるということです」
この日も明言を避けた石破元幹事長。
東京港区の増上寺ではー。
(村川仁基 記者)「岸田総理を乗せた車が中に入りました。このあとこちら増上寺では、安倍元総理の三回忌法要が執り行われます」
9月までに行われる自民党の総裁選。菅前総理大臣は、文藝春秋のオンライン番組で、新たなリーダーが出てくるべきか問われ―。
(菅義偉 前総理 (23日 文藝春秋のオンライン番組より))「そう思います。国民に自民党の刷新の考え方をしっかりと理解してもらえる最高の機会だと思っています」 

ANNの世論調査で「次の総理には誰がよいか(自民党内)」たずねたところ、石破氏が23%、河野氏が8%、岸田総理は3%、茂木氏は1%という結果でした。茂木幹事長は30日、テレビ番組に出演。ライドシェアや副業の全面解禁などを例にあげて―。
(茂木敏充 幹事長 (30日・民放のテレビ番組より))「総理になってやりたい仕事があるのは間違いない。夏の間に考えていきたい」
総裁選への意欲をにじませつつも、出馬についての明言は避けた形です。
河野デジタル大臣は26日、所属派閥の会長、麻生副総裁と会食しました。翌日、記者団に応じ―。
Q.一部報道で総裁選への出馬を麻生さんに伝えられたという…
(河野太郎 デジタル大臣)「誰が?」
Q.河野さんが?
「そうなの?どの河野さん?」
Q.河野大臣が…
「いやー面白い小説だと思います。」
“ポスト岸田”をめぐって自民党内からは―。
(麻生派中堅議員)「麻生さんとしても派閥を割らないことを最優先に考えていると思う。誰を担げば勝てるのかを探っている段階で、まだどうするかは決め切っていないだろう。」
(閣僚経験者)「(菅前総理は)『自分がキングメーカーになる』ということだろう。(衆院)選挙がチラつく中で、国民人気の高い石破さんと非主流派の重鎮である菅さん。この2人が組めば、かなり強いだろうな。」

■誰を“ポスト岸田”に? 「キングメーカー争い」 スタジオ解説

Q.「ポスト岸田」の争いが活発になってきた?
(共同通信社編集委員 太田昌克氏)
「総理側近に取材すると『キングメーカー争いになってきた』と。つまり麻生さんvs菅さんということ。どちらの思惑で次に総裁が決まるかという様相がにわかに出ている。総理は再選へ向けて、かつての大宏池会をまとめたい。一方で足下がぐらぐらしている。たとえば岸田総理の命運を握ると思われる麻生さんは、政治資金規正法改正で意見対立が出て、麻生さんの怒りがおさまらず関係修復ができていない。一方の菅さんも無派閥の議員をまとめて、この人だ!という展開に持ち込めるかの見込みは不透明になっている。」

Q.構図は固まっていない中、重鎮の意向も重要?
(共同通信社編集委員 太田昌克氏)
「派閥解体後も、旧態依然の数合わせゲームになっている。自民の中堅は取材に『3年前岸田総理は“聞く力”と言っていのに、官邸に入ると聞こえなくなったんじゃないか。今のままじゃダメだ。全く新しい候補を』と言っている。いわゆる、第三極がこれから育つのかを注目したい。」


6月30日『サンデーステーション』より

▶「サンデーステーション」公式ホームページ

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