七夕飾りが設置された穴水駅のホームで、能登半島地震発生時刻に黙とうする「のと鉄道」の職員ら=石川県穴水町で2024年7月1日午後4時10分、前田梨里子撮影

 「のと鉄道」の穴水駅(石川県穴水町)では復興への願いを込めてホームに七夕飾りが設置された。「皆が進む道を少しでも早く見つけられますように」。地域住民らの思いを書いた短冊がササの葉と共に風に揺れていた。

 のと鉄道は穴水―七尾駅(七尾市)間を結ぶ地域の足として親しまれてきた。地震で線路がずれるなどの被害を受けたが4月6日に全線の運行を再開。地震で奪われた日常を取り戻せるようにと七夕に向けて駅に短冊を置き、地域住民やボランティアらから「願い事」を募っていた。

 午後4時10分、社員らは列車の警笛が鳴らされる中で黙とう。「希望」を表すひまわりのヘッドマークを付けた列車の出発を見送った。中田哲也社長は「たくさんのメッセージをいただきびっくりしているし、勇気づけられた。復興はまだ半ばだが負けていられない」と決意を語った。七夕飾りは能登中島駅と田鶴浜駅でも7日まで設置されている。【木島諒子】

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