「日本一のハンバーガー」を決める大会に県内から唯一、松島町のハンバーガーショップが挑戦しました。4日間、埼玉県で開かれた大会は全国の“つわもの”揃い。果たしてその結果は。

6月30日まで4日間にわたり「さいたまスーパーアリーナ」で開催された「ジャパン・バーガー・チャンピオンシップ」。

記者リポート
「会場の一角には『バガれ』と書かれた写真スポットも用意されています。文字通り、皆さんハンバーガーにかぶりついています」

会場には全国の有名ハンバーガーショップが一堂に集結。個性豊かなグルメバーガーが食欲をそそります。

来場客
「いろんなものをちょこちょこ食べたいので、すごく選び放題で良いと思います」

4日間の来場者数は合わせておよそ2万3千人。そして、このイベントの最大の見どころが…

記者リポート
「会場中央のステージではハンバーガー日本一をかけた熱い戦いが繰り広げられています」

全国42の店から予選を勝ち抜いた18店が出場し、ハンバーガー日本一を決める戦い。ステージ上で制限時間60分の間に6個のハンバーガーを作り、審査員が味、見た目、調理の正確さで審査。優勝者には今年11月にアメリカで行われる世界大会への出場権が贈られます。そして、この戦いに唯一、宮城県から出場したのが、松島町のハンバーガーショップ「Harry‘s Junction」代表の佐藤賢将さん(40)です。

佐藤賢将さん
「(参加理由は)一番は宮城にもおいしいバーガーがいっぱいある。うちだけじゃなくていろんな個性あるバーガー屋さんがあるよっていうのもひとつですし、優勝すればアメリカに行けるので、アメリカに行きたいっていうところが大きい」

松島町出身で高校卒業後、一般企業に就職した佐藤さんですが、もともと料理好きだったこともあり、いつかふるさとで自分の店を持ちたいとこの道へ。都内の有名ハンバーガーショップで経験を積み6年前、故郷・松島に念願の店をオープンしました。宮城のハンバーガーを広く知ってもらって地元を盛り上げるきっかけにしたい、佐藤さんが大会にかける思いです。

イベント初日に行われた初戦。対戦相手は東京の「潮見スキッパーズ」。去年大会3位に食い込んだ実力者です。

佐藤さんを手伝うのは現在、東京でハンバーガーショップを経営する川領平さん。かつて修行先の店で一緒にキッチンに立っていた旧知の仲です。

会場内実況
「同じ修行先、釜の飯を食べていた仲ということで同じチームとして参加しているんです」

かつての師匠にあたる修行先のオーナーも見つめる中、時折、笑顔も見せながら息のあったコンビネーションで調理を進める2人。そして制限時間を5分以上残して完成させたのが、仙台牛のすね肉を使ったジューシーなパティに、松島産の「カキ」をベーコンとともに炒めてジャムに仕立てた、まさに宮城を詰め込んだ逸品。「牡蠣ジャムコルビーバーガー」です。審査の結果は…?

「宮城・ハリーズジャンクションの勝ち抜きです!」

見事初戦を勝利!佐藤さんは、この日出場した6店のなかでも1位となり決勝戦へ駒を進めました。

佐藤賢将さん
「アメリカ行きたいね、どうせなら行きましょう」

いよいよ日本一をかけた決勝戦の日、佐藤さんと川さんは決勝2時間前に会場に入りました。

佐藤賢将さん
「朝来たらブラスバンドもいたので雰囲気が決勝戦だなみたいな、ちょっと高校野球を思い出す感じがありましたけど」

実は佐藤さん、仙台育英高校野球部出身。なんと、同級生にはあの監督も…

佐藤賢将さん
「育英の野球部で今の須江監督と同級生ですね。一緒にやってました」

佐藤さんも道は違えど、同じ日本一の頂を目指します。会場にはかつてともに白球を追いかけた高校時代の同級生の姿も。

仙台育英高校の同級生
「見てわかる通り(佐藤さんは)嫌いな人がいない、人間性の持ち主。取ってほしいよね、取れるような人格者だから」

決勝戦は4店の戦いです。
大勢のギャラリーが見守る中、いよいよ試合開始。決勝も川さんとのあうんの呼吸で、手際よく余裕さえ感じます。

佐藤賢将さん
「自分の中ではハンバーガーはバランスかな。単純に食べて『おいしいな』って『バランス良いな』っていうのが大事ですかね」

作り上げたのは、店の看板商品「ハリーズバーガー」をベースにした、決勝戦のためのバーガー。指定食材の「グラフォア」を混ぜ込んだパティにオニオンリングをトッピング。2種類のオリジナルソースをあわせた渾身の一品です。
力を出し切った佐藤さん、結果発表を待ちます。果たして、日本一の行方は?

会場内実況
「RICH GARDENさん、357点!」
「ハリーズジャンクション、390点!」
「Ju the burger、384点!」
「ジュピターズキッチン四万温泉、361点!勝者ハリーズジャンクション!」「おめでとうございます!!」

佐藤さん、初出場で日本一に!ハンバーガーをかたどったトロフィーを手にしました。

佐藤賢将さん
「今回の大会は8割方、中目黒のバーガーファクトリーの領平くん(川シェフ)のおかげが8割くらいあるので、本当にありがたいなって思っています。これでちょっとでも宮城県のハンバーガーがフィーチャーされると、他にいっぱいあるお店も盛り上がっていけるといいなと思います」

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