能登半島地震で上下水道が大きな被害を受けたことを踏まえ岸田総理大臣は、全国で避難所などにつながる水道管の耐震化を緊急点検する方針を示しました。
岸田総理大臣
「避難所等の重要施設、こうしたものにかかる管路等の耐震化状況の緊急点検を開始し、10月までに完了して参ります」
そのうえで、全国の自治体で「上下水道耐震化計画」の策定や更新が7割程度にとどまっているとして今年度中に進めるよう求めました。
これに先立って岸田総理は、愛知県の水道施設を訪れ、人工衛星のデータを使って漏水箇所を絞り込む取り組みなどを視察しました。
上下水道の維持・管理の効率化に向け、今後5年程度でデジタル技術の活用を全国標準とする方針を新たに打ち出しました。
水道行政の人手不足が課題となるなか、こうした技術の導入を後押しすることでコストを下げる狙いです。
また、政府は流域全体で官民が連携しデータを共有することで災害リスクの最小化を図る取り組みなどを8月をめどに改定する「水循環基本計画」に盛り込んだうえで、来年度予算に反映する方針です。
一方、岸田総理は視察に合わせて愛知県の地元経済界の関係者と昼食をともにしました。
9月の自民党総裁選での地方票の獲得もにらみ、党員や地方の幹部らと意見交換を重ねています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。