漁獲量が激減している瀬戸内海のイイダコについて、香川県水産試験場が世界で初めて完全養殖に成功しました。7月9日、その赤ちゃんが香川県宇多津町沖に放流されました。

今回放流されたイイダコの赤ちゃん2000匹のうち、42匹が完全養殖で生まれました。完全養殖は、人工飼育したイイダコから赤ちゃんダコをふ化させるもので、香川県水産試験場が世界で初めて成功しました。

2000匹のイイダコは、香川県宇多津町の北浦漁港で漁船に積み込まれ、沖合約500メートルの地点で放流されました。

(香川県水産試験場増 養殖研究課 中川博志課長)
「完全養殖についてはまだ大成功ではないが第一歩を進んだということで技術を進めていって効率的な種苗生産につなげていきたい」

(中讃地区底曳網協議会 丸本裕司会長)
「(完全養殖は)ゼロから手探り状態で頑張ってもらったので感謝しかないイイダコが増えるのが一番だがイイダコをえさにする魚も増えればよい」

香川県によりますと2008年には191トンあったイイダコの漁獲量は、年々減少し、2021年には1.2トンにまで激減しました。県では、今回のような放流やイイダコ釣りの期間を限定するなどの取り組みを通じてイイダコの数を増やしていければと話しています。

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