今年5月、大村市が男性の同性カップルの住民票の続柄に男女の事実婚関係を表す「夫(未届)」と表記したことについて、総務省は「実務上の問題がある」と見解を示しました。
それに対し大村市の園田市長は9日に会見を開き、考えを述べました。
園田裕史 市長
「大村市としては総務省の回答の中身を確認したうえで、現時点において記載内容を修正しない」
事の発端は今年5月に大村市が男性の同性カップルに対し、住民票の続柄の欄に男女の事実婚の関係を示すときに使う「夫(未届)」と記載し交付したことです。
大村市の園田市長は「判断は自治体の裁量の範囲内」とした一方、総務省は「同性カップルの場合は『同居人』や『縁故者』と書くのが一般的」としていました。
そして8日に、総務省は「住民票の続柄を見て、各種社会保障を適用できるか判断出来なくなるため、「実務上の問題がある」との見解を示しました。
これを受けて当事者のふたりは…。
同性カップル 松浦慶太さん(39)
「内容的にはあまりうれしくない。がっかりして残念」
藤山裕太郎さん(39)
「一市民に寄り添った判断をしてもらいたい。同じ人間として平等に対応してほしい」
一方、大村市の園田市長は9日の会見で「事務処理の要領に妥当性を示す根拠はなく、現段階で記載の訂正は考えていない」と話しました。
園田裕史 市長
「(記載が)妥当じゃないと判断する場合は、総務省が示している事務処理要領を改正する必要があると思う」「これは大村市に限った話ではなく、全国の自治事務処理要領の在り方が変わる、国の制度が変わるということになるので、そういったことを国が進めていくのかも一つの論点になる」
市は総務省に対し、今回の回答の疑問点をまとめた質問状を送付し、改めて見解を求める考えです。
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