福岡空港で航空機事故の発生を想定した大がかりな訓練が行われ、けが人搬送などの対応の手順が確認されました。

この訓練には、消防や医療機関など33機関から約200人が参加しました。

訓練は、『乗員・乗客合わせて300人が搭乗の航空機が着陸に失敗して火災が発生し、多数の死傷者が出た』との想定で行われました。

今回は負傷者の救出・救護活動などの「医療フェーズ」に重点が置かれ、消防や医療従事者らを中心に空港内外の関係者らが本番さながらに正確な情報管理や判断を下していきます。

けがの程度をその場で見極めて治療の優先順位を決める「トリアージ」も行われ、参加者たちは、けがの状況を把握し、患者に見立てた人形にタグを付け、応急処置をする順番や搬送するまでの手順を確認していました。

福岡国際空港の田川真司社長は、今年1月に羽田空港で発生した大規模な航空機事故について「たくさんの人を無事に救出できたのは、日頃の訓練の賜物」だとした上で、「我々もしっかり訓練することで、多くの人が助かることを目指していきたい」と話していました。

福岡空港では、離発着回数が18万5000回を超え、過密な運行が続いています。

来年からは、増設された滑走路の供用も開始されるため、これまで以上に関係者との連携をはかり、安全に利用してもらえるよう努めたいとしています。

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