タブレット端末を使いデモンストレーションをする山形市消防本部の救急隊=山形市で2024年7月12日、竹内幹撮影

 山形市消防本部は12日、救急搬送時間を短縮するため救急隊と医療機関の情報共有を効率化する「救急医療情報共有システム」の運用を東北で初めて開始した。

 医療システム会社「TXPメディカル」(東京都千代田区)が開発した「NSERモバイル」を活用し、救急隊と医療機関がタブレット端末で情報を共有。傷病者の現場のデータや画像、運転免許証や保険証などの情報をデジタル化することによって救急隊と医療機関のコミュニケーションがスムーズになり、救急搬送時間の短縮が期待される。今までは電話と紙の帳票のやりとりで情報を伝えていた。

 ここ数年、同本部では高齢化や熱中症増加の影響で、救急隊の現場滞在時間30分以上、医療機関への受け入れ照会が4回以上の「救急搬送困難事例」が年間600件以上になり、改善が急務とされていた。【竹内幹】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。