ドイツを訪問中の岸田総理大臣はショルツ首相と会談し、対中国を念頭に経済安全保障分野での連携を確認しました。

　（大石真依子記者報告）
　中国と経済的に結び付きの深いドイツを日本側に引き寄せる狙いがあります。

岸田総理大臣
「産業構造や高度な技術力において共通点を持つ日独の連携がますます重要です。経済安保等についてドイツとのさらなる連携、これを期待しています」

　両首脳は中国による「経済的威圧」を念頭に、経済安全保障に関する協議の枠組みを立ち上げることで一致しました。

　これに先立ち参加したNATO（北大西洋条約機構）の首脳会議では、日本とNATOの間で機密情報を共有する専用回線を設置することなどで合意しました。

　中国・北朝鮮など東アジア情勢が厳しさを増すなかで安定化には欧米の関与が欠かせないとして、この外遊では連携の強化に向けた具体化を図ってきました。

　岸田総理は帰国後も太平洋・島サミットや中央アジア訪問など外交日程に取り組み、成果をアピールしたい考えですが、政権の追い風になるかは見通せません。

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