猛暑の影響で食材に変化が起きている。宮城・気仙沼で水揚げされたカツオは例年より脂乗りが抜群に、千葉県の農園ではトウモロコシの収穫時期が早まり、例年よりもサイズの大きいものが収穫されているという。

初ガツオなのに…まるで「戻りガツオ」

皿に盛り付けられた肉厚なカツオの刺身。常連客は「しっとりしていますよね。ぱさぱさしてなくて、やっぱりおいしい!」とその味を楽しんでいた。

戻りガツオのように脂がのったカツオの刺身
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2024年、カツオの身の部分にある変化が起きているという。

千葉市にある「お食事処長咲や亀井町店」の増田雅代店長によると、2024年のカツオは普段よりも脂のりが良く、秋に水揚げされる戻りガツオくらいの脂があるという。

「暖水塊」と呼ばれる巨大な渦を巻く海流

店の仕入れ先は、生鮮カツオの水揚げ量が27年連続日本一の宮城・気仙沼。港ではたくさんのカツオが水揚げされていた。例年この時期は、さっぱりとした味わいの「初ガツオ」のシーズンだが、2024年は全く違うのだという。

カツオ漁船の漁労長は「去年の秋の魚よりおいしい。今までの常識じゃはかれない」と話す。

専門家によると、東北沖の現在の漁場では「暖水塊」と呼ばれる巨大な渦を巻く海流が発生し、エサとなる小魚が集まっているという。

2024年のカツオは、海水温が高いそのエリアに留まってエサをしっかりと食べたことで、「戻りガツオ」のように脂がのったと考えられるという。

例年より大きいトウモロコシ

異例の猛暑による影響は、旬の夏野菜にも及んでいる。

大きなトウモロコシを手にする子供

千葉・八街市の「ハナシマ農園」では13日、多くの家族連れが青いかごを手に畑へと向かっていた。皆さんの目当ては、今が食べ頃のトウモロコシだ。夏の日差しが照りつけるなか、子供たちも元気にトウモロコシ狩り。カゴには取れたてのトウモロコシがたくさん入っていた。

収穫したトウモロコシはそのまま生で食べることができるといい、口にした子供たちは「おいしー!」と笑顔を見せた。

2024年は例年よりも、トウモロコシの収穫時期が早まったという。ハナシマ農園の花嶋和夫さんは「猛暑で早く出来すぎて、一気に進みが早くできてしまう。完熟してしまうということですね。それを過ぎるともうしなびになってしまう。水分がないんで。異常ですよね、はっきり言って」と話す。

トウモロコシ狩りを楽しむ子供

本来であればあと1週間は収穫できるというが、2024年は、7月13日から15日の3連休が収穫のラストチャンスだという。花嶋さんによると、例年から見ると一回りぐらい大きいそうだ。

猛暑に負けずスクスク育ったトウモロコシ。子供たちを笑顔にする味であることは間違いなかった。
(「イット!」 7月15日放送より)

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