空き家問題が大きな問題となる中、新潟県妙高市で7月16日、空き家を改装したホテルが公開されました。引き渡した家主の思い、そして改装の狙いとは。
16日、妙高市で公開されたのは、空き家を改装した一棟貸しのホテルです。
【山崎建設 山崎健太郎 社長】
「空き家再生ミッションというミッションを掲げてやっている。妙高市で増え続けている空き家を少しでも減らしていこうという」
妙高市の山崎建設は、空き家を引き取り改装する事業を行っていて、去年から上越市の2棟を宿泊施設仕様に。街中に客室が点在する“分散型ホテル”として運営を開始しました。
【山崎建設 山崎健太郎 社長】
「(空き家で)地域に迷惑はかけたくない。ただ、家族的には歴史のある思い入れのある家なので、壊すのもちょっと嫌だなと困っている家主さんがいた場合、相談を受けたものに対して、その空き家の一つの出口として、今回のような1棟貸しホテルもやっている」
【記者リポート】
「こちらの部屋はテーマが冬ということで、大きな雪玉のようなライトや冬の妙高山を模したインテリアも施されています。一方で、古い戸棚や障子戸などは生かされ、日本の古民家の雰囲気を感じることができます」
今回、妙高市につくられた3棟目の名前は「キセツ」。約300万円を費やし、古民家のよさを生かしつつ、四季をテーマにした内装に改装されました。
この家を手放した家主は…
【元家主】
「地域の皆さんにご迷惑をおかけしたくないということで、草取りから除雪、そういったところで管理に非常に苦労していた。私にとっては非常に渡りに船だった」
総務省によりますと、去年10月時点で県内の空き家の数は15万6000戸、住宅の総数に占める空き家率は15.3%と過去最高に上りました。
街の治安や景観の悪化が懸念される空き家問題。
山崎社長は空き家をホテルに改装することで、観光面で地域を活性化するとともに、移住者の増加にもつなげたい考えです。
【山崎建設 山崎健太郎 社長】
「何年も営業していく中で、ここに対してファンの方がついてくれて、このファンの方が最後には愛着を持って、またこの家を住みつないでいくというふうになると、空き家を減らしながら移住者を増やしていける、人口を増やしていける。そういったサイクルになればいいなというのが一つの夢」
新たな空き家対策の形として今後、関心が高まりそうです。
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