市民の環境意識を高めようと、勝山市が市内の家庭で使用されている最も古いエアコンを探し出し、最新型に交換するというユニークな取り組みを企画しました。市民からはたくさんの応募が寄せられ、この中で最も古いエアコンと認定されたのは1977年(昭和52年)製のものでした。
         
竹内政文さん:
「長年使ってきたエアコンなので、少し名残惜しい感じもする」
   
勝山市で“最も古いエアコン”と認定されたのは竹内さん宅の和室のエアコンです。1977年製のダイキンの「タスタス」という商品で、シックな木目調と薄型の室内機が時代を感じさせます。
 
子供たちが独立するなどして家族が少なくなり、このエアコンを使う機会は減りましたが、まだまだ現役として部屋を冷やすことができます。

竹内さんは「私が二十歳ぐらいの時に、そろそろ結婚をするので、当時かなり高価だったが、部屋に西日が当たって非常に暑いのでと無理をして買ってしまった」と当時を振り返ります。
 
結婚を控えた竹内さんは、給料3ヵ月分をはたいて、当時はまだ珍しかったという家庭用のエアコンを購入したそうです。
 
この日は、同じダイキンの最新型に付け替えられ、竹内さんは思い出のエアコンとの別れを惜しむように工事を見守っていました。

「AI快適自動、適温で運転します」とメッセージが流れエアコンが起動すると、竹内さんは「涼しいです。快適です。去年孫が生まれて、今年も夏に帰ってくるので楽しみにしている」と笑顔で話していました。
 
今回のキャンペーンの応募数は140件あり、その反響の大きさに勝山市も驚いています。市の担当者は「1位は僅差で決定した。古いエアコンが市内にたくさんあることが分かった。(新しいものだと)電気の消費量として約4割削減できる計算をしている。これから暑い夏が来るが、エアコンを使用する際、省エネ意識を持っていただけるとありがたい」と話しています。
 
勝山市では、市民のエコ意識をさらに高めるため、今後も同様のキャンペーンができないか検討したいということです。

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