7月17日から2日間にわたり、新潟水俣病の被害者団体と懇談を行っている伊藤環境大臣。18日は新潟水俣病患者会と懇談を行い、患者会は公健法の認定基準の見直しなどを求めました。
17日から2日間の日程で新潟水俣病の被害者団体と懇談している伊藤環境大臣。2日目の18日は新潟水俣病患者会と懇談しました。
【伊藤環境大臣】
「本日は十分時間を設けて、皆様との懇談の場を設けて、様々なお話をお伺いし、丁寧に意見交換をしたい」
1956年に熊本県で公式確認された水俣病。
第2の水俣病といわれた新潟水俣病の公式確認から今年で59年を迎える中、被害者団体が求めるのはすべての被害者の救済と早期解決です。
行政が患者を認定し、補償する公健法。
1974年に施行され、現在も医学的検査や審査会で患者の認定を行っていますが、「複数の症状が必要」とする基準は厳しく、2013年に最高裁が「感覚障害だけの水俣病」を認めましたが、国は基準の見直しを行っていません。
患者会は「公健法の認定基準が科学的根拠に基づいていない」として、専門家を交えた公開討論の場を設けるなどしたうえで、認定基準を改めるよう求めました。
【新潟水俣病患者会事務局 萩野直路さん】
「水俣病問題は科学的根拠に基づいて解決しなければ問題が残り続け、真の解決になりません」
また、患者会はいまも症状に苦しめられている現状などを大臣に訴えました。
【新潟水俣病患者会】
「もう少し患者に寄り添って被害者の立場になってみてください。これがご自身だったり、親族の誰かでしたら、わかっていただけると思います」
被害者団体や患者の声を直接聞いた伊藤大臣は…
【伊藤環境大臣】
「団体の中でも皆さんの要望することの違いもある。水俣病の解決というのは本当に重要であるとともに、大変な事だと思う。それをやらなければならないという責任感をさらに強めたところ」
8月中に実務者協議を行う方針を示している伊藤大臣。被害者の早期救済への取り組みは待ったなしです。
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