東京都は19日、築地市場跡地(東京都中央区)で計画する再開発事業の事業予定者として、三井不動産を代表企業とする企業グループを選び、発表した。銀座や汐留から徒歩圏内にあり、都心部の大規模計画として注目度の高い再開発が具体的に動き出すことになる。

 市場跡地は都有地(約19ヘクタール)。都は、再開発について、約70年間の一般定期借地権を設定した上で事業者に貸し付ける仕組みを公表。計画の条件として、ホテルや国際会議場、1万人規模を収容できる集客施設などの整備を挙げていた。昨年8月末までに複数の事業者から提案があったという。

 再開発事業者として選ばれたのは、三井不動産、トヨタ不動産、読売新聞グループなどで構成するグループ。市場跡地に社屋が隣接する朝日新聞社も協力企業として名を連ねている。都は、東京駅から築地を経由し、豊洲などの臨海部につながる地下鉄新路線の建設計画も公表している。

 築地市場は、市場の豊洲移転に伴って18年に閉場し、建物も取り壊された。現在は空き地になっている。再開発に向けて、都が22年、食文化を生かして新たな文化を発信すること――などを条件に事業者を募集していた。

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