熊本市の路面電車・熊本市電でドア開け走行など運行トラブルが相次いだ問題で、九州運輸局は25日、市交通局に立ち入り検査を実施したと明らかにした。一方、市交通局は再発防止に向けた27項目の短期的対策をまとめた検証作業の中間報告書案を公表した。
九州運輸局によると、立ち入り検査(保安監査)は、7月1日に車両が赤信号を誤認して交差点を通過した事案の発生を重く見て、同10~12日に実施。安全管理体制や乗務員教育、再発防止策の状況を確認した。検査結果を受け、今後行政処分や指導を下す可能性があるという。
中間報告書案は市交通局が有識者の検証委員会に提示し、大筋了承された。短期的対策はこの中に盛り込まれ、人、もの、環境、管理の4分野に整理。ダイヤ改正による労働環境改善と研修・指導の強化▽信号の補助表示装置の設置▽安全に係る消耗品の取り換えの記録化――などの27項目で、うち25項目は既に実施済みか実施中。
中間報告書は31日に大西一史市長に提出される。検証委は年内の最終報告を目指し長期的対策の検討を続ける。【中村敦茂】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。