岩手県警察学校が7月29日に、東日本大震災の被災地である釜石市と陸前高田市で研修を行いました。
当時小学生だった初任科生が震災の記憶を同期に伝えました。

県警察学校は震災の教訓などを学んでもらおうと被災地で研修を行っています。

29日は短期過程の初任科生33人が、震災前に鵜住居小学校があった釜石鵜住居復興スタジアムを訪れました。

このうち、戸張なずな巡査は当時鵜住居小学校の3年生で、地震が発生したときの記憶を同期たちに伝えました。

県警察学校 初任科生 戸張なずな巡査
「地震発生直後に停電した。校内の放送機器が使えなかったので、先生がマイクやメガホンを持って屋上に避難してと呼びかけながら、校内を歩き回っていた」

初任科生たちは、震災時に戸張巡査が避難した高台までの経路を歩いて確認していました。

戸張巡査は、町が津波にのまれた写真を見ながら当時の状況を振り返りました。

県警察学校 初任科生 戸張なずな巡査
「最初津波が来ていると思わなくて、町全体が土埃でかすんでいる感じ。何だろうと思っていたら町全体が海になっていた」

また、陸前高田市では高田高校の旧校舎跡地に設置された追悼施設「希望の鐘」を訪れ、海に向かって黙とうを捧げました。

県警察学校 初任科生 倉谷春乃巡査(神奈川県出身)
「関東と岩手では地震の規模の大きさも違ったので、状況も全然違うなと痛感した」

県警察学校 初任科生 佐々木翼巡査
「今後警察活動で被災地に来る機会があると思うので、こういう体験を実際に生かせたら」

県警察学校では9月にも、長期過程の初任科生に同じ研修を行う予定です。

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