新型コロナや物価高などをきっかけに生活が苦しくなり、医療機関の受診が遅れて死亡するケースがあります。
2023年、長崎県内では60代の男性1人が亡くなりました。
県民主医療機関連合会が30日長崎県庁で開いた会見によりますと、2023年に経済的な理由で医療機関の受診が遅れ、死亡したとみられる事例は全国で48件ありました。
このうち保険料の滞納などで無保険状態だったのは22人で、保険証を持っていた24人も医療費の窓口負担が払えないなどの理由で、治療を中断するケースがありました。
長崎県内では1件確認されていて、60代の1人暮らしの男性がコロナ禍で収入が減った上、退職が重なったことで生活が苦しくなり、医療機関の受診が遅れました。
その後、体調が急変し病院に搬送されましたが、2023年3月、急性硬膜下血腫などで死亡しました。
県民主医療機関連合会 川尻瑠美事務局長
「わからないことがあれば私たちのところでもいいし、専門の方に尋ねるということをしてほしい。もちろん行政の方にも尋ねてもらってもいいと思うし、ためらわずに病気がある、体調が悪いという時には誰かを頼ってほしい」
県民主医療機関連合会では、生活が困窮した場合も医療機関を受診することを躊躇せず、医療費の窓口負担を減らすなどの国の制度を積極的に活用してほしいと呼びかけています。
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