政府はサイバー攻撃への対処能力を強化するため、憲法が定める「通信の秘密」の権利を保護するために法律の改正などに向けた課題について協議しました。

林官房長官
「我が国のサイバー能力の向上は現在の安全保障環境に鑑みると、ますます急を要する課題でございます」

 30日午後、総理官邸に岸田総理大臣や林官房長官、鈴木財務大臣など多くの閣僚が集まり、国家安全保障会議の拡大4大臣会合を開きました。

 政府は海外からのサイバー攻撃に、未然に被害を防ぐための法整備を行う方針で、早ければ秋の臨時国会にも電気通信事業法や不正アクセス禁止法など複数の改正法案を提出する考えです。

 電力会社や通信・放送事業者などの基幹インフラに対してはサイバー攻撃を受けた報告を義務化することも検討しています。

 ただ、通信の内容を第三者に知られないようにするため、憲法がその権利を保障する「通信の秘密」との整合性など課題も多く、政府は有識者会議で法整備に向けた課題を整理しています。

 政府関係者によりますと、8月上旬にも有識者会議による中間報告が取りまとめられる予定です。

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