大阪府貝塚市で31日、大手回転寿司チェーン「くら寿司」の従業員が刺し身の切り方などを競うコンテストが行われた。 作業の自動化が進む中でも、「手作業」を究めることにこだわる理由とは?
この記事の画像(7枚)くら寿司西日本教育担当マネージャー:ことしも『くら寿司ナンバー1』を決めるときがやってきました。
31日、大阪府貝塚市で開かれた大会。その名も「くら-1グランプリ」。 全国のくら寿司550店舗から勝ち上がった精鋭、22店舗が、3つの部門でその腕を競う。
■スピードだけでは勝ち上がることはできない
「お持ち帰り」部門では、参加者が1秒でも早く完成させるため、必死に手を動かします。 どの参加者も4分ほどで握りセットを完成させていきますが、精鋭が集まる「くら-1グランプリ」は、スピードだけで勝ち上がれるほど甘くはありません。
参加者:記憶とんで、マグロから置いちゃいました。中トロからなんですよ。
タイムに加え、見た目の美しさも“お持ち帰り”の評価ポイント。
こちらでは、たまごと軍艦の間にバランを置き忘れてしまった。ネタ同士の味が混ざってしまうしまうおそれがあるため、減点対象だ。審査員の厳しい目が光る。
参加者:緊張して…直すところはいっぱいあります。
そもそも、くら寿司はなぜこのような大会を開いているのだろうか?
くら寿司では、現在、寿司づくりの自動化が進んでいて、たったの2日で仕事を覚えられるようになっている。その一方で、客を満足させる寿司づくりのためには、手作業の重要性は変わらないのだという。
くら寿司広報 小山祐一郎さん:あえて人の手作業で、ひと手間加えることによって、新しい付加価値が生まれる部分ありますので、こういった場を通じてそれぞれが認め合って、スキルアップをすることによって、最終的にお客様にいいサービスとして還元できれば。
■職人技が光る「ネタ切り」皮をはぎ切り分けて既定の重さに
そして各店舗の意地をかけた予選の結果、優勝決定戦で戦う3店舗が決定。優勝決定戦も熱戦が繰り広げられました。
中でも、職人業が光る花形競技の「ネタ切り」。 ハマチの皮をはぎ、速く、美しく、20切れに切り分けた上、既定の重さにできるだけ近づけないと減点される。
女性3人の戦いとなった優勝決定戦。 プレッシャーを感じつつも、鮮やかな手つきで身を切り分けていく。
参加者:終わりました。
張り詰めた空気の中、行われる審査。 出場者も緊張の面持ちで見守る。果たして、日本一のお店に選ばれたのは…3部門の総合点で、愛知県の一宮尾西店が優勝。3代目の日本一が決まった。
優勝した一宮尾西店の従業員:リベンジできて、優勝とれてすごいうれしいです。
優勝した一宮尾西店の従業員:(経験を)自分の店舗に持って帰って、これからもみんなといいお店作れるように頑張りたいという気持ちになりました。
予選敗退したトナリエ南千里店の従業員:悔しいです、また来年頑張ります。
多くの人を楽しませるおいしいお寿司のウラには、日々、切磋琢磨を続ける人たちの確かな技術があった。
(関西テレビ「newsランナー」2024年7月31日放送)
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