岡山・香川の頑張っているアマチュアアスリートを応援する「キラキラアスリート」。今回紹介するのは、岡山市の京山中学校陸上部の石原万結選手、南和奏選手(以上、3年)、下田千紗都選手、岩崎芽生選手(以上、2年)のあわせて4人です。
岡山市北区のシティライトスタジアムで2024年6月8・9日に行われた岡山県中学生陸上競技選手権大会。8日に行われた女子1500mタイムレースでは、1位に石原選手が4分25秒92、2位に南選手が4分28秒07(以上が大会新記録)、3位に下田選手が4分30秒08というタイムでフィニッシュ。全中参加標準記録(以下、標準記録)に設定された4分38秒00を上回り、8月の全国中学校大会(以下、全中)への参加資格を獲得。
また、翌9日に行われた女子800m予選では、石原選手、南選手に次いで岩崎選手も2分14秒80のタイムで標準記録(2分16秒50)をクリア。この種目で全中への参加資格を獲得しました。
石原選手はこの女子800m予選で2分09秒28とドルーリー朱瑛里選手(現:津山高校2年)が持っていた岡山県中学校記録を更新する快挙を達成、さらに、7月21日に同会場で行われた県中学校総体決勝で2分08秒45と、日本中学歴代4位の好記録を打ち立てました。
石原、南、下田各選手にこの大会の女子1500m、岩崎選手に女子800mのそれぞれ表彰式の後で、レースを終えた感想や全中での目標などを聞きました。(撮影と聞き手:OHK岡山放送 西村和子)
Q:全国中学校大会1500mへの出場権を獲得。今の気持ちは
(石原万結選手)
「去年(2023年)、この大会で(黒田)六花先輩(現:宮城・仙台育英高校1年)ら3人が全中(出場の条件となる標準記録突破)を1500mで決めていて、好タイムも出していた。それを目標としていたので今回、自己ベストが出たのはかなりうれしいです」
(南和奏選手)
「(Q:大会記録も更新してのゴール。タイムを見てどう思ったか)六花先輩の大会記録を更新したのもありますし、1年間ずっとベストが出ていなかったので、この大会でベストが出たのはうれしいです」
(下田千紗都選手)
「石原さんと南さんは全中の参加標準記録を突破してこの大会に臨んでいたが、私だけ(この大会までに(4分)39秒台で)突破できていなかったので少し不安もありましたが、(4分)30秒台が出てうれしいです」
Q:前回800mのレース後に「先輩の後ろについていってレースを頑張っている」と語っていたが、3年生となって自分が引っ張る立場になり、2年生の時とは違う気持ちの変化があったか
(石原万結選手)
「気持ちの中というよりは、普段は、去年(23年)は六花先輩とか樋口(遥、現:岡山朝日高校1年)先輩とかが引っ張ってくれていたので、練習から3年生が中心に引っ張っていかないといけないと思い、進めている」
Q:23年の全国中学校駅伝優勝の喜びも大きかったと思うが、3年生になり1500mで自己ベストを更新し(前回に続き)表彰台を死守。もうちょっとタイムを出したい?
(南和奏選手)
「4分20秒台前半を全中までには出したいと思います」
Q:京山中の先輩の姿を見て、自分もこうありたいっていうイメージは
(下田千紗都選手)
「六花先輩や石原先輩らが練習や生活で引っ張ってくれるので、来年(25年)はできるように頑張りたい」
Q:1500mタイムレース(3選手とも同組)では、序盤は他の京山中学校の選手6、7人ぐらいの集団走に。チームで考えて、前半は走ろうというプランがあったか
(石原万結選手)
「みんなで全中突破標準記録を狙っていくため、(先頭を走っているメンバーの位置に)つけるところまでみんながついていき、1人でも多く1500mの全中の標準記録を切れるようにと事前に話していた」
Q:石原選手は23年の黒田選手を上回るタイムでゴール。最後、スパートがかかっていたと思うが、記録はもちろん個人的に狙っていた
(石原万結選手)
「はい。4分32、33秒しか出ていなかったので、今回の大会で20秒台を出すことが必要だったので更新できてうれしいです」
Q:下田さんも自己ベスト「はい」
Q:全国中学校大会に向けての抱負や目標、意気込みを
(石原万結選手)
「去年(800m決勝で失格と)悔いの残るレースになってしまったので、それ(雪辱を)を晴らせるような記録、順位を狙っていきたい。全中では優勝できるように頑張りたいです」
(南和奏選手)
「全国で上位入賞できるように頑張ります」
(下田千紗都選手)
「全国大会で決勝に残れるように頑張ります」
Q:雨というコンディションで厳しかったと思うが、800m予選で全中出場が内定。今の気持ちは
(岩崎芽生選手)
「今の気持ちは準決勝で(標準記録を)切れたのは良かったんですけど、決勝で、みんなで全中に行くっていう目標を達成できなかったので、ちょっと悔しかったです」
Q:1500mレース後に(石原選手ら)先輩から、京山中のメンバーみんなで全中に一人でも多く行くという目標は聞いていた。岩崎選手は準決勝で(記録を)クリア。23年は1年生とはいえ、全中に出ることができずに悔しい思いをした。この1年間、どんな思いで練習を頑張ってきたか
「絶対全中に出るように…自分はスピードがないので、ミニハードルなどを真剣に行って、スピードを強化しました」
Q:23年は全国中学駅伝メンバーとして優勝に貢献する働き。その時と比べて、自分の中に何か変わったっていうことがあれば
「1年生で全国優勝できて、ちょっとふわふわしていたというところがあって、そこをまた冬で切り替えて、この選手権に持ってこようと、気持ちの切り替えをしました」
Q:駅伝優勝後、周囲からは何か言われましたか?
「結構言われました」
Q:女子800mで全中行きが決定。全中に向けての抱負は
「(6月9日取材時点は)体力が落ちかけているので、最後粘れるように体力をつけていって、スピードを守って強化していければいいなと思います」
「石原選手が序盤から前に出てペースを刻んでいく」とチーム内で取り決め、みんなで全中へ…の思いで多くの選手がレースに挑みました。4人が全中行きを決めた一方で、標準記録を突破できなかった選手からは悔しさ、そして涙…インタビューを通して、個人の目標よりもチームの目標、それが達成できなかったのが悔しいという言葉が印象的でした。
石原選手は24年の全中は800mで出場します。前回の愛媛全中決勝で、先頭を走りながらも最終コーナーでバランスを崩し失格。あの悔しい思いから1年。ドルーリー、黒田六花両選手という岡山県ゆかりの高校生アスリートの中学時代の記録を追い抜き、中学歴代4位の肩書をつけて個人種目の全国制覇に挑みます。
全国中学校大会・陸上競技は8月17日から福井県福井市で開催。石原選手と岩崎選手がエントリーの女子800mの決勝は18日、南選手と下田選手が進出を目指す女子1500m決勝は20日に行われます。
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