秋田県北秋田市の合川地区で14日夜、お盆の伝統行事「合川まと火」が行われ、地元住民や帰省した人たちが幻想的に浮かび上がる炎を見ながら先祖の霊を慰めた。

北秋田市の「合川まと火」は2024年で52回を数える。毎年お盆の時期に実施され、春彼岸に小阿仁川流域に灯す万灯火(まとび)を帰省した人にも見てもらおうというもの。

火を灯すのは主に地元の中学生で、布を丸めて油を染み込ませた「ダンボ」を燃やす。ダンボは合川地区の住民が手作りしたもので約1200個に上るが、2024年は参加者が少なく前年より4割ほど減った。

点火作業が終わると、阿仁川沿いには回転する「車まと火」や「52回合川マトビ」の火文字が浮かび上がった。

横浜から母親の実家に帰省している子どもたちは「キラキラしていてかわいかった。秋田に住みたい、自然がいっぱい」と声を弾ませていた。

また、横浜から妻の実家に帰省している男性は「こういうのは身近にないので、自然を感じながら楽しめてうれしい」と話した。

地元住民は「地元を一度離れてまた帰ってきて見てみると、いいものだなと思う。子どもたちにも伝えていかなければいけないなと思う」としみじみと語った。

集まった人たちは、炎を眺めながら先祖の霊を供養していた。

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