岸田首相の退陣を受け、広島で売られていた首相の顔がトレードマークのお菓子も販売を終了することになった。売り上げは内閣支持率にほぼ比例していたという。広島では、販売終了を惜しむ声もきかれる。

かけこみ需要で最後に増産

どら焼きの上で岸田首相の笑顔が…。その名も「広島ふみきゅん焼き」。

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政権発足の1カ月後、2021年11月から販売されている。広島県呉市の老舗和菓子店が小豆、もち米、はちみつなど広島の食材にこだわり、手で焼き、顔の焼き印も手で押して、作り続けてきた。

岸田首相が8月14日に「総裁選不出馬」を表明したことを受けて、「ふみきゅん焼き」も9月の総裁選をめどに、販売を終了することになった。

蜜屋・明神明子さん:
退陣は本当にびっくりしました。このお菓子は当初のコンセプトが、「内閣総理大臣の間は販売する」ということだったので、販売は止めようと思っています。

ところが、14日からは売れ始め、広島駅の売り場で完売となったため、15日朝はいつもより5倍ほど増産したという。

市内からのお客は:
もうすぐ販売が終わると聞いて、せっかくなので買った。

売り上げは内閣支持率に比例 G7サミット時がピーク

「広島ふみきゅん焼き」の売り上げは岸田内閣の支持率と運命共同体だったという。G7広島サミット以降は伸び悩んだが、最近は支持率とともに売り上げにも回復の兆しが見えていた。

蜜屋・明神明子さん:
生産が今は間に合わない感じですね。せっかくおいしいお菓子なので、皆さん、これが最後になるのはさみしいとおっしゃっています

発売から約3年で、政権とともに姿を消す「ふみきゅん焼き」。最後の手焼き作業で、老舗和菓子店は忙しいお盆となった。

(テレビ新広島)

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