8日の宮崎県沖を震源とする地震発生から1週間が経ち、政府は15日午後5時で「巨大地震注意」の呼びかけを終了した。ただ、引き続き、地震に備えるよう呼びかけている。
各地で備えの動きが見られるなか、今回、視聴者の皆さんにいただいた質問を、大分大学減災センターの鶴成悦久教授に聞いた。
Q地震のときの暑さ対策を知りたい。もし停電してしまったらどうやって暑さから逃れたらいいか。
この記事の画像(5枚)◆鶴成教授
これはまさに夏は暑い、冬は寒いということになります。ですから、その時にどのようなものが必要かということですが、最近では暑いときには首を冷やすタオルとか、そういったものもありますので、いわゆる避難グッズとかにそういったものを入れておく。うちわは少なくなってきましたが、アナログ的なものもしっかり持っておいて、避難グッズの中に入れておくといった対策がまずできるのではないかなと思っています。冬はやはり寒さ対策グッズを避難バッグに入れていく。衣替えの入れ替えと一緒に、その時期のものに対して作っていくというような工夫も必要かと思います。
Q8日の地震発生時は子どもたちと自宅のマンションの3階にいたが、地震が来たら部屋のどこに移動すればいいか? また、外を歩いているときに地震が来たらどのような行動をとればいい?
◆鶴成教授
マンションだと下層階と上層階で感じる揺れが異なる場合があります。
その上で、まずは命を守る行動ということで、頭を守ることをしていただきたい。それと同時に家具が倒れてきますので、そういったところを事前にしっかり備えておく。安全だということであれば、そこから動かない方がいいということもある。また、外にいるときはやはり落下物に気をつけないといけないから、今いる場所の近くで頭を守れる場所がどこかということを確認することが必要だと思います。
Q私の住むところは山の上の方の田舎で道も細く、大きな地震が来れば崖崩れで車は通れなくなるのは目に見えている。食料など何日分ぐらい用意すればよいか。また孤立して助けが来るまで、おおむねどのくらいの時間が必要なのか知りたい。
◆鶴成教授
この問題は大分県内どこでも発生する可能性があります。自宅で避難ということになっていきますと、やっぱりそこまでに物資が来るまでに多少時間がかかります。
物資はまずは指定避難所に運ばれそこから自宅へというところで、すごく時間がかかるので、能登半島地震も踏まえていきながら、自宅で避難を考えている方たちは食料など1週間程度持たれていることが一番無難ではないかなと思います。
通常3日間ぐらいで避難所に行くことが出来ますが、自宅ということになっていくと少し長期的な対策は必要かと思います。
Q今の地震の状況を子どもたちにどう怯えさせずに理解させられるか。子どもは怖がっていると思う。
◆鶴成教授
今、子どもたちもどうなるんだ?と思っていると思います。
ただ、怯えるというところもあるんですが、やはり地震とどう生きていくか、共存していくかというのは、我々日本に住んでいるともうこれは避けては通れません。
そういった意味では、今は仕方ないにしても平時の時に少し楽しみながらやっていく。
我々減災センターにも「減災カルタ」というものがあります。どうやってこの自然災害を日常の中に取り込んでいきながら理解していくか。そして正しい行動に結びつけていく。保護者の方もしっかり学んでいきながら家庭の中での教育というものをしていく必要があると思います。
Q巨大地震の後、津波はどの辺りまで来るのか知りたい。私は大分大学の近くに住んでいるがここまで来るのか?
◆鶴成教授
まず結論的には大分大学の近くまでは来ないことにはなっています、しかし市町村が出しているハザードマップを見てもらって、どこまで津波が来るか、どのくらいの時間で来るかというのを見てもらいたいと思います。ひとつポイントがあり、大分県が出している「大分防災アプリ」というものがあります。
この中にはどこまでが津波が来るかとか、ハザードマップを確認したりとか、マイタイムラインを作ったりすることができますので、ぜひそういったアプリも使って確認して欲しいです。
(テレビ大分)
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