秋田県羽後町の伝統行事「西馬音内の盆踊」が18日に閉幕した。幻想的な雰囲気の中で披露された優雅な踊りに、多くの観光客が酔いしれた。2024年は多くの若い世代が行事に参加し、伝統が次の世代に受け継がれようとしている。
かがり火がたかれ、彦三頭巾や端縫いの衣装を身にまとった人たちが優雅に踊り始める。
「西馬音内の盆踊」は700年以上の歴史がある羽後町の伝統行事で、「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとして国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている。
優しくかつ力強く響くはやしに合わせて踊りが披露されると、県の内外から訪れた多くの観光客が魅了されていた。
観光客は「とても楽しかった。ほかの盆踊りと比べて落ち着く」「足のさばきがすごく難しいと思う。見ただけではまねできない素晴らしい踊り」と話していた。
会場を盛り上げた「はやし」の中には、地元の羽後高校郷土芸能部のメンバーがいた。部長の原田舞莉愛さんは「高校最後のはやし手は、みんな団結していてとても楽しかった」と振り返り、高橋智紀さんは「一番楽しかった。続けていきたい気持ちはある」と語った。
西馬音内盆踊保存会などは若い世代への行事継承に力を入れていて、踊り手としても多くの若い世代が参加していた。中には、一度町を離れ、この日のために帰省した人もいる。
宮城からの参加者:
「3~4年ぶりくらいに参加した。ちょっと忘れている部分もあった」
能代からの参加者:
「地域の伝統を大事にしていかないと、という気持ちになる」
保存会のメンバーは「皆さん一生懸命踊ってくれるので、これからの若い人に受け継いでもらいたいと楽しみにしている」と将来への期待を口にした。
ここにしかない伝統を次の世代へ。羽後町にゆかりのある様々な世代が、気持ちを一つにして行事を伝え続ける。
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