自民党総裁選に出馬する意向の小泉進次郎氏。決断の舞台裏に「キーパーソン」の存在が見えてきました。
■小泉進次郎氏 党本部で「総裁選」明言せず
出馬報道後、初めてカメラの前に姿をみせた小泉進次郎元環境大臣。
記者の質問に… この記事の写真は17枚 記者(Q.総裁選の出馬意向についてお伺いしたいんですが)
(Q.すみません、一言いただけないでしょうか?出馬意向の報道が出ていますけれども) 小泉氏「回答は控えます」 自民党 小泉元環境大臣
「いま『周辺』の報道ですから、一つ一つお答えすることは控えさせていただきます」 記者
(Q.お気持ちを聞きたい皆さんいらっしゃると思いますが)
(Q.ご自身のお気持ちはいつごろ明らかに?) 自民党 小泉元環境大臣
「……」 エレベーターを使わず階段で
自民党本部の7階から、エレベーターを使わずに階段で降りる進次郎議員。
自民党 小泉元環境大臣「(Q.周りから強い意向を)……」
「(Q.周りから出てほしいという声が上がっていることについては?)ありがたいです」
「(Q.出馬をどのようにご検討されているのでしょうか?一言、状況だけでも教えていただけないでしょうか?)……」
なかなか口を開こうとしない進次郎議員ですが、党の重鎮議員や若手議員との面会を重ね、出馬に向けた準備を着々と進めています。
立候補の意欲を伝えられた議員によると、進次郎議員は憲法改正を掲げて総裁選を戦いたいと話していたということです。
自民党 小泉元環境大臣「(Q.小泉さん、何か一言だけでもいただけないですか?)……」 「憲法改正を掲げて戦いたい」
進次郎議員は、正式な出馬表明の時期をできるだけ遅くしたい考えだということです。
出馬表明一番乗りを果たした小林陣営からは「正直出てほしくない」との声が出ていました。
「(Q.同じ40代で知名度の高い小泉さんは総裁選で勝つにあたって『壁』なのか?)胸をお借りする気持ちで頑張っていきたいと思います」 小林陣営「早く表明するしか」 小林陣営
「後出しの方が有利に決まっている。うちも後出しした方がよかったが、知名度が足りない分を補うために早く表明するしかなかった」
「進次郎議員には圧倒的なカリスマ性と人をひきつける魅力がある。その能力は、お父さん譲りというか天性のセンスだ」
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■43歳の進次郎氏「決断の舞台裏」■43歳の進次郎氏「決断の舞台裏」
自民党総裁選のポスター21日、発表された総裁選挙のポスターです。キャッチフレーズは、“時代は誰を求めるか「THE MATCH」”。
歴代総理の写真がコラージュされる中、岸田総理より大きく扱われているのが進次郎議員の父・小泉純一郎元総理です。
2001年当時の小泉氏 小泉純一郎元総理(当時)「自民党をぶっ潰します!」
その小泉元総理は、進次郎議員が50歳になるまで、総裁選挙に立候補させないと周囲に話していましたがここへ来て変わったといいます。
ジャーナリスト 田原総一朗さん ジャーナリスト 田原総一朗さん「本人が『やる』と言ったら反対はしないと親父が初めて。ちょっと意外だった、親父がね、反対しないと」
出馬を容認したということですが、進次郎議員の番記者はこう話します。
小泉氏は周辺に対して… 政治部・森洋介記者「小泉さんは周辺に対して『そもそも政治家になることも親は反対していたし、40歳を超えていちいちお伺いなんて立てないでしょ』と話していて、父親の純一郎元総理が反対しているという話も気にしている様子はあまりありませんでした。今回の出馬については自らタイミングを決めたとみられます」 初登院した当時の小泉氏 初登院した 小泉進次郎議員(当時)
「総理大臣になってほしい、そう思っていただけるような衆議院議員になることです」
初当選から15年、進次郎議員に惚れ込んだ人物が今回の出馬に一役買っていました。
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■なぜいま「出馬」を決断?■なぜいま「出馬」を決断?
妻・滝川クリステルさん妻は、フリーアナウンサーの滝川クリステルさん。
当時の安倍総理大臣に報告したあと、2人揃って総理官邸で会見に応じるなど、政治家として注目を集めてきた進次郎議員。
38歳の時、安倍政権で環境大臣に抜擢されると…
「気候変動に取り組むには、楽しく、クールに、セクシーであるべきです」
気候変動にはセクシーに取り組む、その真意を問われると…
真意を問われると… 小泉環境大臣(当時)「それをどういう意味かと説明すること自体がセクシーじゃないよね」
独特な語り口から「ポエム大臣」と呼ばれることも。
「自分に対しても反省」 小泉環境大臣(当時)「反省をしているけど、なかなか反省が伝わらないと。そういった自分に対しても反省をしたいと思います」
その進次郎議員の出馬について、党内からこんな声が。
自民党 閣僚経験者「進次郎議員が出てきたら強いだろう。衆議院選挙を1回乗り切るための総理なんだから、政策的な強みがなくても衆院選に勝てればそれでいい。この厳しい情勢の中で、自民党を救うことができる選挙の顔になれるかどうかという1点だけだ」 自民党の閣僚経験者は 政治部・森洋介記者
「今回の決断のポイントとなったのは、派閥の呪縛が解かれた若手議員からの期待と非主流派のキーマンである菅前総理です」 決断の裏に菅前総理 「これまでは、派閥主導の総裁選で無派閥の小泉さんが出馬するハードルは高かったんですが、裏金事件で派閥を解散したことや派閥政治への不満から党全体が刷新感を望んで、小泉さんへの期待感が徐々に高まりました。その期待感と非主流派を束ねるキーマンの菅さんが、後ろ盾となることで環境が整ったことが決断の背景にあります」
「菅前総理は、とりわけ小泉さんについて仕事ができて改革意欲に富んでいると太鼓判を押しています」 この記事の写真を見る(17枚)
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