可愛らしい和菓子が、X(旧Twitter)で話題となっている。
この子達は動き回るので寒天が固まるまで目が離せません
こんなコメントと共に動画を投稿したのは、栃木・真岡市にある「御菓子司 紅谷三宅」の店主・三宅正晃さん(@beniyamiyake)。
この記事の画像(12枚)きれいに並んだ四角い透明な容器の中には、青色の“液体”が入っている。さらに薄いピンク色の“メンダコ”がプカプカと揺れているのだ。
これは和菓子「ふ和ふ和浮遊水中園」シリーズのメンダコ。青色の海に見えるのは寒天ゼリーで、メンダコも1つずつ丁寧に作っている練切だという。
なお動画ではぷかぷかと揺れているが、実際は動いていないのだそう。生成AIで、完成した商品の写真を使って作った動画とのことだ。
投稿を見た人たちからは「うわぁ 生きているみたいですね」「動いてるwwwめっちゃ泳いでるw」「可愛い どっちにしても目が離せないゎ!」との声があり、6万2000のいいねが付く話題となっている(8月23日時点)。
和菓子の美しさと動物の可愛らしさ持つ
かわいいメンダコの和菓子だったが、そもそもどんな菓子で、どのように作っているのだろうか?他の生き物でも作っているのだろうか? 考案した和菓子職人・三宅正晃店主に話を聞いてみた。
ーー「ふ和ふ和浮遊水中園」はどんな和菓子なの?
寒天ゼリーは錦玉と呼ばれる寒天と砂糖を煮詰めたものです。その中に練切が入っています。和菓子の美しさと動物の可愛らしさを兼ね備えた品物です。
ーーメンダコ以外の生き物もいる?
メンダコ、ラッコ、あざらし、アデリーペンギンなどが店頭に並んでいます。生き物は私の好みで選んでいます。
ーーどのように作っているの?
1匹ずつ練り切りを作ります。容器内に先に練り切りを入れて、寒天ゼリーを加えていきます。1時間程度で固まります。
なお、動画は完成した写真を生成AIで作成したもので実際は動いていません。寒天を固める前でも実際に動いたりはしません。ただ、寒天が固まるまでは練切がずれてしまうので、しばらく安静にします。
ーー味や食感はどう?
寒天なのでしっかりとした固さがあり、透明感があります。寒天の部分は梅酒風味、練切の部分は薯蕷(じょうよ)練切といって、裏ごしした蒸した山芋に砂糖を加えて練り上げた練切です。白餡に山芋をつなぎとして加えています。そのため山芋の風味がします。
可愛いものは世の中を平和にする
ーー誕生のきっかけは?
2024年の6月末頃から始まった品物です。数年前から「いきものを海のような物に入れた和菓子を作りたい」と思っていましたが、丁度よい容器が見つからなく時が経ち、ようやく形になりました。
ーー現在の反響はどう?
実際にショーケースを見たお客様は大変喜ばれるので手間はかかりますが、作って良かったと思っています。今のところ予約込みで100前後作っており、毎日完売しています。
ーー投稿にはたくさんのいいねが付いているが?
可愛いものは世の中を平和にする力があると感じました。
「ふ和ふ和浮遊水中園」は夏期限定の店頭のみでの和菓子で、8月末頃までの販売を予定している。なお来年は通販でも検討しているという。
この子達は動き回るので寒天が固まるまで目が離せません🐙 https://t.co/1QAxF434iv pic.twitter.com/NZcuYT8cse
— 和菓子職人 三宅 正晃 (@beniyamiyake) August 16, 2024
「御菓子司 紅谷三宅」では「ふ和ふ和浮遊水中園」の他にも、動物をモチーフにした和菓子を販売している。味はもちろんのこと、美しいだけでなく“かわいい”見た目で多くの人を魅了しているようだ。
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