7月の大雨で集落が1メートル以上の土砂に埋まった酒田市北青沢。
道路の土砂に続き、先週からは住宅の敷地内の土砂の撤去も始まり、きょう(26日)も土を運び出す約10台の大型のダンプがひっきりなしに集落を往復していた。
大雨から1カ月、少しずつ戻ってきた以前の集落の姿。しかし、生活が戻るのはまだ遠いのが現状だ。
玄関先の土砂の撤去がきのう終わったという相蘇賢一郎さんのお宅では、ようやく農作業小屋の泥の撤去作業に手がつけられるようになった。
(相蘇賢一郎さん)
「道路が開通したのがほんの1週間前、道路が開通してそれから“よーいドン”、そこからがスタート。ほかの被災地と比べると復旧が2週間~3週間遅れている」
住民の中には、あまりの被害の大きさと、再び同じような災害に見舞われるのではという不安から、住み慣れた土地を離れることを希望している人も少なくないという。
宅地を襲った土砂も多くの家々でまだ残ったまま。
(相蘇賢一郎さん)
「先は見えない、とにかく一歩一歩進むしかない。周りの人の話を聞きながら自分なりの考えをまとめて一歩一歩進んでいくしかない」
それぞれの「迷い」の中で進む復旧作業。厳しい残暑の中、集落を吹き抜ける風には少しずつ秋の気配も漂い始めている。
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