盛山正仁文科相

 茨城大教育学部付属小学校(水戸市)が2021年に「重大事態」と認定したいじめを巡り、茨城大が文部科学省の統計調査に対して虚偽の回答をした問題で、盛山正仁文科相は27日の閣議後記者会見で「遺憾だ。大学が設置した第三者委員会の調査結果を踏まえて必要な指導などをしていく」と述べた。

 茨城大は22年、実際には調査していなかったにもかかわらず、文科省の「問題行動・不登校調査(問題行動調査)」で「第三者により調査済み」と回答。その後、被害者側が求めた第三者による調査を拒否していた。茨城大は「事務作業上のミス」と釈明している。

 一連の問題では、茨城大は重大事態の認定後1年以上にわたって調査も行わず、文科省にも報告しなかったことが23年4月に発覚している。

 文科省は当時、被害児童や保護者に寄り添って対応するよう求めたが、関係者によると、統計調査への虚偽回答について被害者側には説明されていないという。

 こうした大学の対応について、盛山氏は「その辺はまだ詳細な報告を受けていない」と述べ、適切か否かについての言及は避けた。【斎藤文太郎】

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