非常に強い勢力で現在北上している台風10号。近畿地方には31日にも接近する恐れがあり、早くも交通に影響が出ています。

和歌山県新宮市の港では、28日午前、雨や風が強まる中、台風の接近に備えて漁船をロープでくくりつける作業が行われました。

【作業をする人】「高潮になると、いかりが引っ張り合いするから。(台風の)コースが思ったより変わってきたから」


■台風10号 非常に強い勢力で北上

台風10号は現在、非常に強い勢力で北上し、九州南部に接近していて、気象庁は鹿児島県に台風の特別警報を発表しました。

■台風が離れていても近畿各地荒れた天気に

近畿地方には、8月31日から9月1日にかけて最も接近する恐れがあります。

和歌山市内では28日午後、一時強い雨が降りました。

また徳島県の海陽町では、台風の影響で4431世帯を対象に、高齢者等避難が発令されました。

明石海峡では、雨とともに雷が鳴る様子が確認されるなど、近畿各地ですでに荒れた天気となっています。

気象予報士の片平さんは、その理由について次のように話します。

【片平敦 気象予報士】「台風はまだ九州の南にいて、近畿から離れている形なんですが、台風の東側をぐるっとまわって湿った空気が近畿にもどんどん流れ込んできています。湿った空気というのが雷雲の材料になる。30日(金)あたりからは、風も強まってくる見通しで、近畿地方でも暴風警報が出るような荒れた天気になる恐れがあります。まだ台風が遠いからといって、油断をしないように対策をとっていただきたいです」


■交通に影響 鉄道は今後運転見合わせの可能性

交通にも、早くも影響が出ています。

関西エアポートによると、28日、伊丹空港では台風の影響で鹿児島発着便など合計34便が欠航となり、関西空港でも合計16便が欠航になったということです。

またJR西日本は、近畿エリアの在来線について、31日以降、長時間にわたって運転が見合わせとなる可能性があると発表しました。

また山陽新幹線では29日の夜から31日までの一定期間、東海道新幹線では30日から9月1日までの一定期間、計画運休が実施される可能性があるとしています。

「newsランナー」コメンテータでジャーナリストの鈴木哲夫さんは、「『計画運休』を行うと、結果的に『なんだ止めなくてよかったじゃない』となることがあるけれど、いまの台風はコースもこれまでと全く違うので、やっぱり計画運休を含めて、事前に手を打っていくことが必要。被害が出たらもうアウトなんで。僕らも少し慣れていくことも必要だと思います」

交通情報を含めて今後の最新情報をご確認ください。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年8月28日放送)

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