今年3月に引退した大正生まれの蒸気機関車の特別な撮影会。
最後の思い出を残そうと、人一倍思い入れの強いファンが北九州に集まりました。
北九州市にあるJR九州の車両工場ー。
待ち構えるファンの前にゆっくり進んできたのは1922年(大正11年)製造の蒸気機関車、通称「ハチロク」です。
観光列車「SL人吉」などをけん引して人気を集めましたが、製造から100年以上が過ぎたこともあって今年3月、惜しまれつつ引退しました。
引退後初となる撮影会は午前・午後と夜の部の三部制です。
料金は午前の部が3万円、夜まで通しでは9万8000円となかなかなお値段ですが、延べ42人のファンが参加しました。
◆熊本・八代市から参加
「感無量ですね」
Q.どれほどのご予算?
◆熊本市から参加
「きょうは9万8000円の方で来ました。子供のときから乗ってきた車両で愛着があるので、しっかり最後は“一番いい席”で見届けてあげようという気持ち」
プレミアムな料金設定に見合うよう特別な演出も用意されました。
◆記者リポート
「皆さんが一斉にカメラを向けているのは、主連棒と呼ばれる動力を車輪に伝える部品の取り付け作業です」
普段はまず見られないだけにファンには値千金です。
さらに、夜まで参加するファンは「奇跡のコラボ」を用意していました。
◆熊本市から参加
「3両並べて展示して写真が撮れればいいかなと思って持って持参した」
150分の1サイズのハチロクの鉄道模型です。
念願かなって1分の1の実物との競演が実現しました。
◆熊本市から参加
「多分もう二度とない(チャンス)と思います」
大正から令和まで4つの時代を駆け抜けた機関車「ハチロク」。
102歳の「誕生日」を迎える今年11月から、熊本県人吉市で展示保存されることになっています。
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