7人目の候補者は女性では初となる高市経済安保担当大臣です。石破氏・小泉氏と並び、世論調査では上位に名を連ねていますが、果たして勝算はあるのでしょうか。
■初の女性候補・高市氏の勝算は?
「サナエあれば、憂いなし」。
女性としては初めて、高市早苗経済安全保障担当大臣が正式に出馬を表明しました。
出馬表明会見 この記事の写真は15枚 高市経済安保担当大臣(63)「皆さま、私は日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
「できるに決まってます」
3年前に続き、2回目の挑戦となる総裁選挙。
前回掲げた「サナエノミクス」は封印したものの、今回も経済成長を政策の柱に据えました。
「何よりも経済成長が必要です。私は経済成長をあくまでもどこまでも追い求めます」 前回の総裁選では…
その高市氏、前回は支援を得た安倍元総理が今回はいません。
高市経済安保担当大臣(63)「安倍(元)総理が私にしてくださったことをしっかりと胸に留め、そして感謝を申し上げながら、『応援するよ。女性初の総理大臣、いいじゃないか』その言葉を胸に留めながら、全力投球をしていくのみでございます」
高市氏、女性初の総理の可能性は?
(政治部・大石真依子記者)「高市さんの強みは、保守系の岩盤支持層からの圧倒的な支持で、地方票では一定の票はとれそうです。きょう(9日)の会見でも『戦略的な財政出動』で『強い経済』を実現すると訴えたほか、時代に合った『新しい日本国憲法』の制定に強い意欲を示すなど、保守層へのアピールに力がこもっていました」 「陣営からは『決選投票が小泉さんと高市さんの戦いとなれば、若手対女性、リベラル対保守の構図となり、自民党の幅の広さをアピールできる』と期待の声が上がっています」
「決選投票に残る上で大きな壁になるのが議員票です。安倍元総理という後ろ盾をなくしたいま、出だしから推薦人集めに苦戦しました」 「また、前回推薦人だった小林氏が出馬表明したことで小林陣営に流れる議員もいます。周辺も『高市さんは政策は得意だが、人間関係が苦手だ』と話しているほか、前回支援した議員からは、『感謝の電話1本もなかった』などの声も聞こえてきて、そういった人たちをつなぎとめる努力を怠ってきたツケが回ってきたとの見方をする人もいます」
その高市氏は、裏金議員への処分は見直さないと表明しました。
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■総裁選告示まで3日 誰が優勢?■総裁選告示まで3日 誰が優勢?
これで7人が出馬を表明した総裁選挙。
自民党 小泉元環境大臣(43)「加藤大臣がやられている子ども子育て政策、しっかりと進めてまいりますので」 自民党 加藤こども政策担当大臣(45)
「こども真ん中社会、ぜひ進めていただきたいと思います」
とひとしきり挨拶を交わした進次郎氏は―
自民党 小泉元環境大臣(43)「ちなみに事務所の方は…」 自民党 加藤こども政策担当大臣(45)
「みんな党員です」 自民党 小泉元環境大臣(43)
「皆さんにも…改めましてどうぞよろしくお願いいたします」
今回の総裁選挙、全国の党員・党友にも投票権があるため、一人ずつ握手して挨拶しました。
進次郎氏は経団連の十倉会長とも会談。
自民党 小泉元環境大臣(43)「もし私が勝利をして総理総裁になったあかつきには、圧倒的なスピードで改革を進めていきたいですし、賃上げ、そして正規非正規格差の是正、こういったことも圧倒的に今まで以上のスピードで改善をしていきたい」
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■夫婦別姓、マイナ…分かれる政策■夫婦別姓、マイナ…分かれる政策
また、選択的夫婦別姓を認める法案を国会に提出する意向を伝えた進次郎氏。
十倉会長は、経団連として初めて選択的夫婦別姓を導入するよう政府に求めていて「非常に感じ入った」と話したということです。
一方、その選択的夫婦別姓について、高市氏や小林氏は慎重な姿勢を見せていて、まずは旧姓の通称使用の拡大に取り組むべきだとしています。
小林前経済安保担当大臣(49)「兄弟姉妹の中で、例えば姓が異なってしまうかもしれない、こうした子どもの視点に立ってしっかりと議論をすることが重要なんじゃないかと」 自民党 小泉元環境大臣(43)
「家族の中で苗字が違うということが、家族の絆の崩壊につながるというのは、必ずしも私は違うと思います。私自身、両親が離婚した中で、私の弟と苗字は違います。しかし苗字が違うからと言って小泉家の、そしてまた弟たちの絆は強いです」
選択的夫婦別姓の導入の是非のほか、マイナンバーカードと健康保険証を一体化する「マイナ保険証」への移行時期を巡っても、候補者間で意見が分かれています。
予定通り、今年12月以降、健康保険証の新規発行を停止すべきという河野大臣に対し、林官房長官と石破元幹事長は見直しを含めた検討をすべきとしていて、各陣営、政策を巡る極地戦がすでにはじまっています。
(政治部・大石真依子記者)「いまのところは国民人気が高い小泉氏と石破氏、この2人が地方票で上位となるのはほぼ間違いないとみられています。ただ、決選投票となることが確実な中で、誰が『勝ち馬』なのか見極めたいと態度を決めていない議員も多く、まだ票の流れは見通せない状況」 「保守系からの支持が固い高市氏、現職幹事長の茂木氏がその先頭集団に食い込めるかどうか、一番最初に表明した小林氏は党内の若手を中心に支持を集める一方で、知名度不足もあり、どこまで地方に浸透させられるかが課題」
「河野氏や林氏は派閥を中心に一定の票は見込めるものの、広がりに欠けているのが現状です」
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