今年7月にミャンマーから福岡市動物園にやってきて秋の一般公開が待たれていた12歳のメスのゾウが急死したことを受け、悲しみの声が広がっています。

今年7月にミャンマーから福岡市動物園にやってきた4頭のアジアゾウ。

園でゾウを飼育するのは2017年以降実に7年ぶりのことで待望の受け入れでした。

4頭は10月末の一般公開に向けて「慣らし飼育」を受けていました。

しかし10日夕方の緊急会見でー

◆福岡市動物園 川越浩平 園長(10日の会見)
「9月10日の午前11時ごろ、動物園で飼育しているアジアゾウのメス12歳が死亡しました」

死んだのは12歳のメスのゾウ。

最初に異変が確認されたのは5日。

右後ろ足を引きずる様子が見られたといいます。

その後、8日までは食欲や健康状態に変化はなかったといいますが、9日になると…。

◆福岡市動物園 川越浩平 園長
「急に食欲がかなり落ちてしまって、異常な状態だとようやく気づいた」

その後、発症すると死ぬリスクがある感染症「ゾウヘルペス」の陽性反応が判明。

福岡市は死因の特定のため解剖を進めています。

福岡市動物園にやってきてわずか40日あまり。

一般公開を前にゾウが急死したことについて、来園者からは悲しみの声が上がっていました。

◆来園者
「最近来たばっかりだったのに…」

◆来園者
「見る前に死んだのは悲しい」

◆来園者
「最近(娘が)ゾウ、ゾウと言うので来た。もっと近くで見ることができる前に死んでしまったのは悲しい」

こうした中…。

◆記者リポート
「こちらでは天国に旅立ったゾウを悼む献花台が設けられています」

献花台は11日正午にゾウ舎近くに設置され、多くの来園者が死んだゾウの冥福を祈っていました。

◆福岡市動物園 川越浩平 園長
「40日間でしたけど、私たちの仲間として迎えたゾウなので後からになりますけど名前をちゃんとつけてあげたい」

園は「ほかの3頭については健康状態に問題はなく、秋の一般公開は予定通り慎重に進めていきたい」としています。

7年ぶりに福岡市動物園にやってきたゾウはメス3頭とオス1頭。

このうちメス2頭は親子で、死んだメスもこの親子と一緒のゾウ舎で暮らしていました。

園長の話では、3歳の子ゾウは親よりも今回死んだメスと仲が良く、メスの具合の悪いことにも感づいていたようで、まるで「大丈夫?」と確認するかのように鼻でちょいちょいと触るしぐさをみせていたとのことです。

福岡市動物園では死んだゾウも含めて4頭の名前をセットで公募していて、6408件の応募の中から今、名前を絞っている最中だということです。

献花台は、9月23日の正午まで設置されます。

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