2023年によさこい大賞に輝いた「とらっくよさこい(ちふれ)」は2024年、10周年を迎える。テーマに合わせた新衣装と乱れぬ踊りで3連覇を目指す。

サプライズで発表された新衣装

とらっくよさこいといえば、一度見たら忘れない衣装で魅せる“隊列美”だ。2023年の衣装は前面に「ハスの花」、背面に「炎と般若」を描き、表と裏の交錯と隊列美が観客の心に刺さった。

2023年の衣装の背面は「炎と般若」
この記事の画像(20枚)

2024年の衣装発表が行われた7月26日、高知市の会議室に踊り子たちが集まった。踊り子たちは「はじめからすごい楽しみにしているので、わくわくしています」「どこのチームよりも目立つような衣装やったらいいなって思ってます」と2024年の衣装デザインに胸を躍らせていた。

実は、2024年の衣装は踊り子へのサプライズだった。発表されたのは「ウサギ」と「オオカミ」がモチーフの衣装。この日まで、偽テーマとして「キツネ」と「タヌキ」がモチーフだと踊り子たちへ伝えていたという。

2024年のテーマは「御喜楽続々(おきらくぞくぞく)」。見ている人をゾクゾクさせたいという思いが込められている。

新衣装に歓声を上げた踊り子たち

踊り子たちは「事前に言われていたテーマと全く違う衣装ですごいびっくりしました」「2024年の御喜楽続々(おきらくぞくぞく)っていうテーマ通り。すごいぞくぞくしました」とサプライズに大喜びだ。

衣装担当の福島歩美さんは、「追うか追われるかで追われるものがウサギ、追うものが後ろのオオカミとなっています。ウサギを目標といいますか、チームの目標は2023年のとらよさなんですが、それを追っている2024年のとらよさのオオカミというようなテーマで描いてます」とデザインに込めた思いを語ってくれた。

つまり、追われる「ウサギ」が2023年大賞に輝いたとらっく、それを追いかけるオオカミが2024年のとらっくということだ。

さらに、「裏なんですがウサギのしっぽがあるんですよ。大福もちじゃないんですよ、これしっぽなんです。(そしてオオカミの)目が(表)に実があるんです」というこだわりも。

突然の“振り付け”変更

7月30日に初めて衣装を着て練習が行われた。振り付けを担当する時久紀恵さんの指導も「頭の倒し具合が甘い」「集中して」と熱が入る。手の向きや角度だけでなく、首の倒し具合など細部までこだわり、一糸乱れぬ踊りを目指す。

本番まで11日となったこの日、振り付けの時久さんから「振り付けを変えていく」と衝撃の一言が踊り子たちに伝えられた。

振付師の言葉に踊り子たちは思わず困惑…!?

振付師・時久紀恵さん:
ここまでこんなぎりぎりで、大ざっぱに変えるのは初めてだと思います。テーマに沿った踊りをしたいっていうスタッフさんの気持ちがすごく熱くて。

突然の振り付け変更に必死にくらいつく踊り子たち

踊り子たちは、「細かいところまで角度を言われるので、そこを合わせていくのが難しいです」「不安もあるし、毎年と比べて体感なんですけどしんどく感じる。2023年で2連覇とったから周りにも期待されている分、期待以上のことをやりたいです」と、戸惑いながらも必死にくらいついていく。

代表が抱く特別な思い

2024年は踊り子150人のうち、3分の1がチーム初参加だという。

チーム初参加の踊り子は「めっちゃ楽しい。難しいし、厳しいところもあるけど、それを本番のみんながそろえる。その感動を与えてくれるために、ちょっと厳しく愛がこもった練習をしてくれて楽しいです」と語る。

とらっくよさこいの川村浩平代表には、2024年にかける特別な思いがあった。

とらっくよさこい(ちふれ)・川村浩平代表:
とらっくよさこいは2024年で10周年を迎える節目の年になります。そしてやっぱりよさこい大賞が3連覇というところもありますんで、目指すはてっぺんもありますけど、お客さんと踊り子の一体感を一番目指して、お客さんをゾクゾクさせたいと思っております。

目指すはてっぺん!踊り子やスタッフの熱い思いをのせて、お城下をとらっく色に染めていく。

(高知さんさんテレビ)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(20枚)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。