小松菜の茎の部分(手前)は、小さく切ったり薄くスライスすると生で食べやすくなる
おひたしや炒め物に使うイメージが強い小松菜。「見た目の似ているホウレンソウとは違い、苦みやえぐみの原因となるシュウ酸がとても少ないんです。ゆでずにカットするだけでサラダとして食べられます」。管理栄養士でもあるキユーピー(東京都渋谷区)の仁田(にった)友香さん(39)が教えてくれました。 仁田さんによると、小松菜を生でおいしく食べるこつは切り方のひと工夫。歯応えのある茎の部分は小さく切ったり薄くスライスしたりし、葉も小さめに切ることで食べやすくなります。小松菜とカリカリベーコンのシーザーサラダ風
お勧めのレシピとして「小松菜とカリカリベーコンのシーザーサラダ風」を作ってもらいました。小松菜は長さ3センチに切り、トマトは1・5センチの角切りに。カリカリに焼いたベーコンと一緒に器に盛りつけ、シーザーサラダドレッシングとパルメザンチーズをかけます。「小松菜の爽やかな風味とトマトの酸味に、ドレッシングとチーズのこくが合い、味の調和が取れた一品です」。小松菜にはさっぱり風味よりも、ゴマやチーズを使ったクリーミーなドレッシングが合いやすいそうです。 実は、冬場に鍋で活躍する白菜もサラダでおいしく食べられます。白菜も切り方が大切。芯に近く少し硬い部分は薄くスライスすることで、小気味よいシャキシャキ感を楽しめます。たっぷり白菜とかつお節のサラダ=いずれも東京都渋谷区のキユーピーで
お勧めは「たっぷり白菜とかつお節のサラダ」。細切りにした白菜をボウルに入れてかつお節とあえ、すり白ごま、めんつゆ、マヨネーズを混ぜてから加えてさらにあえます。最初にかつお節だけをあえることで、全体に混ざりやすくなるそうです。「かつお節とめんつゆのおかげで、簡単でも本格的な和の風味が出ます。葉の部分はふんわりと柔らかく、2種類の異なった食感が楽しめますよ」 寒暖差や気圧の変化で自律神経が乱れやすく、「残暑バテ」に悩む人が多い今、小松菜と白菜はぜひ取り入れたい食材。小松菜は、自律神経の働きをサポートしてくれるカルシウムがホウレンソウの約3倍含まれています。緑黄色野菜で、抗酸化作用の強いβ(ベータ)カロテンに加え、不足すると疲労を感じやすい鉄分やビタミン類も多く含みます。白菜もビタミンCやK、カリウムが豊富。ゆでると分解、溶出する栄養素もサラダならそのまま摂取できます。成長が早く、年間を通して収穫できる小松菜は価格も魅力です。 栄養素に加え、いずれも水分を多く含み、「生で食べることで、みずみずしさや歯応えなど、新しいおいしさを発見できるはず」と仁田さん。「野菜の取り方のバリエーションがぐっと広がる。調理も簡単なので、乾燥が気になるこれからの季節、ぜひ試してみてください」 (神谷慶)◆食の疑問 募集中
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