秋田県由利本荘市の道の駅で、地元の食材にこだわって作った新メニューの提供が始まる。地域の新たな名物となるか、期待がかかる。

由利本荘市の道の駅岩城アキタウミヨコ。2023年4月からプロバスケットボールB1・秋田ノーザンハピネッツが指定管理者として運営を手がけ、地域の魅力を発信している。

レストランは秋田由利牛や地元の海の幸を生かしたメニューが自慢だが、新たな看板メニュー候補が加わることになった。それが「岩城の★HOSHIそば」だ。

開発を担ったのは、岩城町農園の代表・前川善隆さん。岩城地区でコメや原木シイタケなどを生産している。

もともとコメを植えていた田んぼで始まったソバ作り。高齢化や農家の担い手不足が進む中、作業の負担が少なく比較的単価が高い作物を作ろうと、岩城地区ではコメからソバへの転作が積極的に進められた。現在は約25ヘクタールで生産が行われている。

納得のいく品質のソバが栽培できるようになるまで10年以上。さらに、粉をひき、製麺するまでの技術を確立するためにプロの助言を受けるなど、前川さんは苦労を重ねてきた。

「地域特産品は食品に関してはなくなってしまったので、何か一つ欲しいとずっと思っていた。そばを商品として開発して、起爆剤になればと思う」と、前川さんは意欲を見せる。

試行錯誤を重ねたそばに合わせるつゆにもこだわっている。だしに使われているのは、前川さんが栽培する原木干しシイタケ。スライスしたシイタケもつゆに加えられている。

 菅原咲子アナウンサー:
「そば自体もしっかりコシ・香りがあっておいしいし、口に入れた瞬間、シイタケの香りとうまみが広がって、新しい味わいのそばかもしれない」

新たな名物候補誕生に、地元の農家も「この先、若い世代が『こういうことをやりたい』という地域になるように、生産者も付加価値を付けた商品に期待している」と今後への期待を口にした。

「岩城の★HOSHIそば」は、道の駅のレストランで10月1日から提供される。

原料の栽培から製粉、製麺まで、地元の岩城で行うことにこだわった「岩城の★HOSHIそば」。商品名は「干し」シイタケをだしに使っていること、麺に混ぜたそば殻のかけらをそば通の間で「ホシ」と呼ぶことから「岩城の★HOSHIそば」と名付けられた。

通信販売も行っているので、道の駅ではもちろん、自宅でも一度味わってみてはいかがだろうか。

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